第11回スト2HD10先イベント「仮面人(バルログ)vs ミヤミヤ(リュウ)」を行いました。
今回はその振り返りを行っていきたいと思います。

なお、これまでのスト2HD10先イベントの結果についてはこちらの記事をご覧ください!

大会動画

試合前インタビュー→試合→感想戦の流れとなっております。

10先ならではの熱い試合内容となっておりますので、ぜひご視聴くださいませ!

試合の流れ

スパ2Xにおいてリュウ側が不利と言われるリュウvsバルログ。

普通にプレイすると圧倒的なスピードとリーチに加え、バルセロナによる上からの強力な攻めによってバルログ側が有利なまま試合が終わりがちですが、リュウ側にはバルログの行動に対してダウンを奪える最適解の選択肢が常に存在し、一度ダウンを奪うことができれば強力な起き攻めで一気に体力を奪うこともできます。

ポイントとなる部分を取り上げていきます。

試合開始時の攻防

開幕にターンを取れるかどうかは後の展開を有利にする上で重要になります。

リュウ側の行動としては、ファイヤー波動、中足、弱竜巻などがあり、ファイヤー波動は言わずもがな大ダウンを取れる選択肢ですが、これを咎めようとバルログはスライディングや立ち中K、前飛びをすることになります。

前飛びに対しては様子見昇竜拳で大ダウンを奪うことができますが、バルログ側もリスクがあるので地上技で牽制する選択肢を取ることが多いです。

リュウの中足は波動拳をつぶそうとするバルログの開幕最速スライディングを止めることができ、弱竜巻は同じく波動拳をつぶそうとするバルログの開幕立ち中Kに大ダウンを取れる選択肢となり、開幕ファイヤー波動に対してバルログが取る行動に対して正解となる裏択が存在します。

開幕の行動が通るとペースを握りやすいため、きちんと読みを回していきたいところとなっています。

起き攻めのためのダウンの奪い方

リュウは後述する強力な起き攻めを仕掛けるために、まずはダウンを奪わなければなりません。

代表的なパターンとして、バルログの前飛びを昇竜拳で落とすというパターンがあり、これはリュウの波動拳を読んで前飛びしたところに対して様子見ができれば可能です。

盲点として突かれやすいのが、バルセロナ手前落ちでバウンドしたところに波動拳を合わせたら逆にバルログの最速前飛びを通されてしまう形で、意外にもバルセロナのバウンドの硬直はそこまでないので、安易に波動拳を撃たずに様子見を混ぜると効果的です。

また、バルセロナの手前落ちを読んで大ゴスや前歩きで踏み込んでからの大昇竜も効果的で、手前落ちでバウンドしたところにかすらせることができるのがポイントです。

バルログの地上戦の連携で出したローリングも、あらかじめ出してくることをきちんと張れていれば昇竜拳で返すことができます。

他の選択肢としては、ファイヤー波動がバルログの伸ばした爪にヒットしてダウンを奪えますし、前歩きからの投げをにおわせてバルログが追い返そうと出した暴れのしゃがみ中爪を竜巻で巻き込んでダウンを奪う方法も効果的です。

一方、バルログのバルセロナによる上からの攻めに対しても読みがかみ合えば昇竜や竜巻でダウンを奪うことができますが、これは入力方法を理解しないと技が出ないまま永遠にダメージをもらい続ける羽目になりますので、中部の強豪バルログ使いであるオペマイさんの作成した下記の攻略動画をぜひ参考にしていただければと思います!

リュウ側の強力な起き攻め

リュウがダウンを奪った際は非常に強力な起き攻めを仕掛けることができます。

大ダウンを奪えた際には、通称「フタめくり」で表裏が見えづらくループ性の高い起き攻めを仕掛けることができます。

フタめくりについては別記事にて解説しておりますので、そちらもあわせてご覧くださいませ↓

なお、フタめくりで空中竜巻の裏当てをガードされたことを想定して、空中竜巻に中竜巻を仕込んだり投げのために前歩きを仕込むとより強力な起き攻めとなります。

一方、地上からの起き攻めは中ゴスと大足の中下段の王道パターンに加え、無敵技のテラーに対してしゃがみガードで様子見をしてスカったところに大ゴス中足ファイヤー波動やアッパーファイヤー波動を決める選択肢もあります。

なお、大ダウンを奪った際に間合いが近い場合は、事前に近距離からの小竜巻を出して位置入れ替えを行うことでテラーの横タメを解除でき、この時点でバルログの切り返し手段はリバサ投げのみになります。

位置入れ替え後の密着からの起き攻めの際にバルログ側の投げ返しを読んでいれば、もう一度小竜巻をバルログの起き上がりに出すことで、バルログ側がリバサ投げをしようとして漏れた投げシケの立ち技を巻き込んで大ダウンを取ることができます。

連戦の中で相手の動きをコントロールして択を通す

これまでの内容から、リュウ側に求められる対応行動の選択が難しい組み合わせとなっていますが、読み合いのじゃんけんが成立している部分は間違いなく存在し、連戦の中で相手の行動に対して読みをうまく回し、布石を作りながらここぞいうときにダウンを奪う択を通す力が問われます。

これは格ゲーの強さの本質といえる部分でなかなか身につけるのは難しいところではありますが、相手の選択肢に対して裏択(カウンター)の手をきちんと理解し、相手の動きを自分がコントロールしてここぞというときにきちんと制する力が問われます。

リュウ側は一度ダウンを奪うことができれば非常に強力な起き攻めを仕掛けることができ、相手の心理を読むことができれば一気に体力を奪うことができるので、王道パターンのリュウの丁寧な立ち回りが光る組み合わせとは違い、リュウの火力の高さが際立つ組み合わせではないかと思います。

総評

今回は、中部イズムを受け継いだリュウ使いであるミヤミヤさんと、遠征で全国各地のプレイヤーと実機対戦している関西のバルログ使いである仮面人さんの2人で10先イベントを開催しました。

読みを回して相手の動きをコントロールするという格ゲーの難しいところでもありおもしろいところがよく出ていた試合内容で、特にダウンから強力な起き攻めを仕掛けて不利な組み合わせを覆してきた中部の攻略をしっかりと受け継いだミヤミヤさんの動きは、バルログ戦を考える上で参考になる部分が多かったのではないかと思います。

イベント開催にあたって快く引き受けてくださいましたミヤミヤさんと仮面人さんには本当に感謝しております。ありがとうございます。
そして、ミヤミヤさん10先イベント見事勝利おめでとうございます!

今回もイベント開催にあたってたくさんの方にイベント告知を拡散していただき、またご視聴くださいましたことに深く感謝いたします。本当にありがとうございました!

スト2HDでのイベントについては今後もできる限り間を空けずにまた行っていきたいと思います。
内容が決まり次第また告知させていただきますので、そのときはぜひ拡散およびご視聴の方よろしくお願いいたします!