90年代にカプコンからリリースされた伝説のゲーム「ストリートファイター2(スト2)」

対戦型格闘ゲームというジャンルを確立し、社会現象となるぐらい爆発的にヒットしたのを皮切りに、以後カプコンをはじめとしてたくさんのメーカーが様々なタイトルの格闘ゲームをリリースしていきました。

そして現在ではeスポーツブームで格闘ゲームが広く注目されており、続々と新規プレイヤーも参戦している状況にあります。

さて、つい先日の2022年6月24日にカプコンの様々な名作格闘ゲーム10本を1本のソフトにまとめたお得セットとも言えるゲーム「カプコン ファイティング コレクション(ファイコレ)」が発売され、完成度の高いゲームとして今多くの人に注目されています。

そこで、今回はこのファイコレの魅力について、いちユーザーでありかつ現役格闘ゲーマーであるハジが徹底解説していきたいと思います!

カプコン ファイティング コレクションとは

カプコン ファイティング コレクションはカプコンが過去にリリースした名作格闘ゲームたちを1本のソフトにまとめたお得パックになります。

〇収録タイトル一覧
・ヴァンパイア
・ヴァンパイアハンター
・ヴァンパイアハンター2
・ヴァンパイアセイヴァー
・ヴァンパイアセイヴァー2
・ウォーザード
・サイバーボッツ
・スーパーパズルファイターIIX
・ハイパーストリートファイターII
・ポケットファイター

どれも当時ゲーセンで実際に稼働していた有名タイトルばかりで、カプコンの格闘ゲームの歴史を味わうのに最適な1本となっております。

対応ハードはPS4、Switch、Xbox One、Steamの4種類となっています。

約5000円ほどで名作格闘ゲーム10本を好きなだけ遊べてしまうので、本当にお得な商品となっています!

なお、以前にもカプコンから同様の名作格闘ゲームを1本のソフトにまとめた「ストリートファイター 30th アニバーサリーコレクション インターナショナル(アニコレ)」が発売されております。

こちらも名作ぞろいのお得セットで、自分も購入して遊んでおります。

ご興味がある方はぜひプレイされてみてはいかがでしょうか!

オンライン対戦に対応

ファイコレに収録されている全タイトルでオンライン対戦が可能となっています。

これは非常に素晴らしいことで、名作なのにゲーセン(基板環境)でしか対戦ができなかった複数のタイトルが家で気軽にオンライン対戦できるようになりました。

とりわけ現在も根強いファンがいて全国大会も開催されているタイトル「ヴァンパイアシリーズ」のプレイヤーにとっては朗報で、以前まではヴァンパイアハンターおよびヴァンパイアセイヴァーの2本をまとめたソフト「ヴァンパイア リザレクション」が唯一のオンライン対戦ツールとして使われていたのですが、対応ハードがPS3およびXbox360と現行機種ではなく、今の時代に対戦環境を導入するにはどうしても手間がかかっていました。

今回のファイコレ発売により、現行機種でヴァンパイアシリーズの対戦環境を導入できることは非常に大きなメリットといえるでしょう。

オンライン対戦の形式は3種類あり、気軽に対戦できる「カジュアルマッチ」、勝敗で手に入るポイントでランキングが変動する「ランクマッチ」、ロビーを作ってみんなで対戦や観戦が楽しめる「カスタムマッチ」が存在します。

なお、ランクマッチはルールが一部固定されており、本作ファイコレ内のハイパーストリートファイターIIではキャラクター制限なし、ターボ3(3速)固定となっていました。

ハイパーストリートファイターIIの3速はスパ2Xの3速と比較して非常に早く、ゲーセンでプレイする分にはみんな受け入れた上で3速主流で対戦していた傾向にありましたが、家でプレイすると筐体環境と比較して画面の大きさの違い等も相まって非常に早く感じます。

また、キャラクター無制限なので極悪キャラのDベガ、Dサガといったキャラも問題なく使えることになります。

それも含めてお祭り感を楽しむのが本来のハイパーの楽しみ方だとは思いますが、どうしてもXキャラだけで対戦したいのであれば、事情を説明して理解してもらえる身内(フレンド)に声をかけてカスタムマッチで専用ロビーを立てるのが無難かと思います。

入力遅延の比較

オンライン対戦となるとどうしても無視できない問題が「入力遅延」です。

自分の方でもたびたび話題に出していることなのですが、格闘ゲームにおける入力遅延は他ジャンルのゲームとは一線を画すぐらい重要な要素であり、技術を高めたりより高度な読み合いのもとで競い合うことを実現するためには、ゲーセン(基板環境)と比較して入力遅延があることは特に現役プレイヤーにとっては大きなマイナス要素となってしまいます。

今回、以前アニコレの方で入力遅延の調査協力をいただいた「がまちち」氏が同じようにファイコレでも簡易的な入力遅延の検証を行っており、結果は下記の通りになっています。

ハードの普及率から最もプレイヤー数が多いPS4は以前発売されたアニコレと同じ程度であるのに対し、Steam版は実機(基板環境)並みのレスポンス結果となり、これまで格闘ゲームの移植には入力遅延の悪化が当たり前とされていた歴史から見事脱却、自分を含めて多くのユーザーをいい意味で裏切ってくれる素晴らしい調査結果が判明しました!

この調査ではカメラアプリを使用したアナログ的な手法で簡易的に調べたものとなっているのですが、他にもデジタル的な手法で調べられた「kimagre gaming」氏の調査結果報告も上がっています。

やはりSteam版が圧倒的に入力遅延が少ないことは間違いなさそうですね!

なお、入力遅延は最も優れた環境(大抵は基板環境)と比べてどれぐらい遅れているかという相対比較が基準となります。

以上の検証結果をまとめると、ハード間の入力遅延はSteam>>>Xbox One>Switch>PS4の順で優れており、最も優れているSteam版は基板環境と遜色ないということになります。

Steam版は出先でもプレイができる

意外とみなさん馴染みがないのかなと思うのですが、著作権の問題で国内ではコンシューマ機を使用した営業は法律により禁止されていますが、ゲーミングPCを使った営業は可能で、現在ではゲーミングPCやアケコンをはじめとした機材が揃えられているゲーミングバーやeスポーツ施設が全国的に増加しています。

Steamは個人のアカウントでログインさえすれば、PC端末が変わっても同じようにゲームをインストールしてプレイすることが可能なので、家にゲーミングPCやアケコンがなくてもゲームさえ購入すれば、前述の施設でゲームをプレイすることができます。

自分は最近大阪日本橋にある「e-ZONe ~電脳空間~」さんにお邪魔することが増えたのですが、料金前払い(チャージ)制で350円/hから、自分は5時間1500円のパック料金でよくチャージするので300円/hで、高性能のゲーミングPCとゲーミングチェア環境で思う存分楽しむことができます。

昨今のコロナ禍の中で次々とゲームセンターが閉店してますます対戦環境が少なくなっていく中、選択肢の1つとしてこういった施設でオンライン対戦できるようになるのは非常にメリットであると思います。

総評

2022年6月24日にカプコンの様々な名作格闘ゲーム10本を1本のソフトにまとめた「カプコン ファイティング コレクション(ファイコレ)」が発売されました。

すべてのタイトルがオンライン対戦に対応しており、ヴァンパイアシリーズをはじめとしたなかなか対戦環境に恵まれなかった貴重なゲームが現行機種で気軽にネット対戦できるようになったのは朗報といえます。

また、オンライン対戦を語る上で絶対に無視できない入力遅延問題についても、有志の検証結果によりSteam版は実機(基板環境)と遜色ないぐらい素晴らしいレスポンスであると判明しています。

ゲーミングPCやアケコンが家になくても、Steam版を購入すれば出先のゲーミングバーやeスポーツ施設でプレイすることが可能で、昨今のコロナ禍の中で次々とゲームセンターが閉店してますます対戦環境が少なくなっていく中、選択肢の1つとしてこういった施設でオンライン対戦できるようになるのは非常にメリットであると思います。

今回の記事を参考に、カプコンの名作格闘ゲームをぜひ一度プレイされてみてはいかがでしょうか!

最後に、今回入力遅延の検証報告を引用させていただきました「がまちち」氏、「kimagre gaming」氏の両名にはこの場を借りて感謝の意を述べさせていただきます。

本当にありがとうございました!