第6回スト2HD10先イベント「しんのすけ(リュウ)vs TMF(ザンギエフ)」を行いました。
今回はその振り返りを行っていきたいと思います。

なお、これまでのスト2HD10先イベントの結果についてはこちらの記事をご覧ください!

大会動画

試合→感想戦の流れとなっております。
非常に熱い試合内容となっておりますので、ぜひご視聴くださいませ!

試合の流れ

スパ2Xにおいて地上戦を主軸とした組み合わせの代表的なカードと言われるリュウvsザンギエフ。

波動拳をダブルラリアットで避けられるので弾で押し切る展開になりにくく、相手の動きを読んだ地上戦での技の差し合いの連続となる一方、ザンギエフ側が択を通せば一気に体力を奪うことができるため、リュウ側は非常に丁寧な立ち回りが求められます。

ポイントとなる部分を取り上げていきます。

ザンギエフのダブルラリアット

ザンギエフ側の立ち回りの基本となるのが中間距離でのダブルラリアットです。

ダブルラリアットは前述のとおり波動拳を抜けることができるため、上級者は波動拳を見てからきちんとダブルラリアットで抜けつつプレッシャーを与えていきます。

また、ダブルラリアットは技の発動中前後に方向制御が可能なので、波動拳の動きに合わせて避け切ったり、相手の踏み込みに対して後ろに方向制御して足払いをすかして反撃するといったことができます。

さらに、ダブルラリアットにはパンチで入力するPラリとキックで入力するKラリの2種類が存在し、KラリはPラリに比べて回転数が少ないので、Pラリと思って様子見していた相手に対して感覚を狂わせて投げるといったことができます。

ただし、Pラリは技の終わりに隙はありませんが、Kラリは技の終わりに1Fの隙が存在し、ここに技が重なっていると被弾してしまいます。

このように非常に強力なダブルラリアットなのですが、入力方法がPPPもしくはKKKの3ボタン同時押しとなっており、スト2はボタン同時押しのタイミングがややシビアなので、人間が入力する以上はある程度のミスが起こってしまい、その際は通常技が暴発してしまいます。

ダブルラリアットを的確な場面できちんと出せるようになることは、ザンギエフ使いの永遠の課題と言えるでしょう。

リュウの踏み込み足払い

前述のダブルラリアットに対して、リュウは技の発生中に踏み込んで足払いを決めるのが地上戦のセオリーとなっております。

しかし、この踏み込み足払いに対して踏み込みの前歩きの動作を見てからザンギエフ側が前飛びを仕掛けるという選択肢が存在し、この場合中足であれば対空昇竜が間に合いますが、大足だった場合は硬直中に飛び込み2段の手痛いダメージをもらい、さらに起き攻めもついてきます。

一方、リュウの足払いのリーチは中足より大足の方がわずかに長く、大足であればダウンを奪って起き上がりに陣押し返しの技の重ねが可能となります。

ザンギエフのプレッシャーが大きいとこの踏み込みが甘くなってしまい、足払いをすかしてしまって技を差し返されたり無駄に固まってしまって投げられたりするので、リュウ側は常にリスクを抱えながらも丁寧に相手の動きを見て踏み込み足払いを当てに行く必要があります。

リュウのファイヤー波動拳

リュウのファイヤー波動拳は近距離で当てると地上ヒットでも相手をダウンさせることができます。

これが非常に強力で、ダブルラリアットで波動拳は原則抜けられる展開となりますが、ザンギエフ側が勝負の間合いまで入ってきたときにきちんとファイヤー波動を出すことができれば、ザンギエフ側も見てからの対処が困難であるためどうしても被弾します。

ダウンからは押し返し連携が可能となるため、リュウ側はここぞというときに確実にすばやくファイヤー波動を出せるように普段からコマンド入力の精度を上げることが望ましいです。

ザンギエフ側の起き攻めに対しての攻防

ザンギエフがリュウをダウンさせた後は、非常に強力な起き攻めを仕掛けることができます。

セオリーは立ち小キックの安全重ねからのスクリューとなっており、立ち小キックの技の戻りが0Fで隙がないのを利用して相手の無敵技の暴れにも対応できるので、連携の前置きとしての小技として非常に有効となっています。

ただし、リュウ側はザンギエフのスクリューに対して無敵技で暴れれば返すことができるため完全なハメとはなりません。

そこで、ザンギエフ側はリュウの無敵技の暴れを読んで様子見するといった行動を要所で混ぜることになります。

リュウの無敵技として代表的なものは昇竜と竜巻の2つとなっていますが、そのどちらも様子見されていると反撃確定となっており、リュウ側は適当に暴れればいいというわけにもいきません。

最終的にはどこまでいっても読み合いにはなってくるのですが、ダメージの期待値は圧倒的にザンギエフの方が上なので、上級者のザンギエフの起き攻めを終始無傷で凌ぐのは現実的ではないと言えます。

連戦の中で相手の動きをコントロールして択を通す

これまでの内容から、リュウ側にかかるプレッシャーは相当なものですが、読み合いのじゃんけんが成立している組み合わせとなっているので、連戦の中で相手の行動に対して読みをうまく回し、布石を作りながらここぞいうときに択を通す力が問われます。

これは格ゲーの強さの本質といえる部分でなかなか身につけるのは難しいところではありますが、相手の選択肢に対して裏択(カウンター)の手をきちんと用意しておき、相手の動きを自分がコントロールしてここぞというときにきちんと制する力が必要であり、それを持っているプレイヤーが操るザンギエフは非常に脅威であるということです。

一方のリュウ側も、足払いと対空の精度や切り返しの手段であるファイヤー波動があるので、ごっそりダメージを奪うことはできないもののザンギエフ側の行動を抑制させることは十分可能です。

心が折れてしまうとやりたい放題されてしまう組み合わせとなっているため、プレイヤーの人としての強さがかなり現れる組み合わせと言えるのではないかと思います。

総評

今回は、関西で今非常に勢いのあるしんのすけさんと、リアル大野さんとして知られる強豪プレイヤーTMFさんの2人で10先イベントを開催しました。

読みを回して相手の動きをコントロールするという格ゲーの難しいところでもありおもしろいところがよく出ていた試合内容で、スト2で強いということはこういうことだと言わしめるような展開がたくさん見られました。

イベント開催にあたって快く引き受けてくださいましたしんのすけさんとTMFさんには本当に感謝しております。ありがとうございます。
そして、TMFさん10先イベント見事勝利おめでとうございます!

今回もイベント開催にあたってたくさんの方にイベント告知を拡散していただき、またご視聴くださいましたことに深く感謝いたします。本当にありがとうございました!

スト2HDでのイベントについては今後もできる限り間を空けずにまた行っていきたいと思います。
内容が決まり次第また告知させていただきますので、そのときはぜひ拡散およびご視聴の方よろしくお願いいたします!