eスポーツ格ゲー講座の第3回目。

本講座では現在非常に注目度の高いeスポーツジャンルである格ゲーについて、全くプレイしたことがない初心者の方でも無理なく上達できるよう知識やノウハウをお伝えするものとなっております。
もしかしたらこれを見ると本当にプロゲーマーになれてしまうかも!?(笑)
というのは半分冗談で書いていますが、半分は本気というかそれぐらい真剣に充実した内容をお伝えできればと思っておりますので、みなさまよろしくお願いいたします!

さて、前回まででレバーとボタンの基本的な操作についてご紹介させていただきましたが、第3回目の講座では格ゲーの華とも言うべき必殺技の入力について丁寧に解説をしていきたいと思います。

なお、前回のeスポーツ格ゲー講座の記事はこちらからどうぞ。

必殺技とは

キャラクターに固有の特別なモーションを伴う技です。
飛び道具を放ったり飛んできた相手を迎撃したり突進したりと、様々な必殺技がキャラクターごとに用意されています。
必殺技は原則ガードさせるだけで相手の体力を少しだけ削るという性質があります。
一方で、避けられるたりガードされたりすると隙の大きいものも多く、不用意に出すと手痛いカウンターを入れられる危険性もあります。

レバー入力方向の数値表記

さて、コマンド入力を解説するにあたって入力方向がよく数値で表記されています。
「前」「後」程度ならともかく、「前斜め下」とか「後斜め上」とかに至っては言うのがめんどくさいですよね(笑)
また、文章中に矢印を画像として表記する煩雑さもあります。
そこで、レバー入力方向について簡略化するためにテンキーの配置に習った数値化が行われており、格ゲーの実況でも自然とこの数値で表現されていたりします。

上の画像の通りレバーの各方向がテンキーの並びに一致しており、これで入力方向を簡略化して表現しています。
つまり「前」は6、「後」は4、「前斜め下」は3、「後斜め上」は7というわけですね。
なお、5はレバーを倒していない状態のことで、これを「レバーニュートラル」と表現します。
少し経てばすぐに慣れる表記だと思いますので、みなさんもぜひこの表記を覚えてください!

必殺技のコマンド

いよいよ必殺技のコマンドについて解説するのですが、まずコマンドには大きく分けて2タイプが存在します。
それぞれについて分けて解説していきます。
なお、Pはパンチボタン、Kはキックボタンのことですが、この場ではボタンではなくコマンドを重視していただければと思います。

コマンド系

236+P(波動コマンド)、623+P(昇竜コマンド)に代表されるような、いわゆるレバーを短時間に特定の方向に順番に入力してボタンを押すタイプがコマンド系と呼ばれるタイプです。

このタイプは複雑な操作を要求されるため、最初は出すのに苦労するかもしれませんが、一方でコマンド成立さえしていればいかなる時でも必殺技を出すことができるため、自分の思うタイミングで必殺技を自由に出せるという大きなメリットがあります。
他には、コマンドの複雑さゆえに咄嗟に技を出すということに関しては難易度が高く、普段からしっかりと訓練をしておくことが必要といえます。

タメ系

4タメ6+P(ソニックコマンド)、2タメ8+K(サマーコマンド)に代表されるような、いわゆるレバーを特定の方向にしばらく倒してタメを作り、その後逆方向にレバーを入力してボタンを押すタイプがタメ系と呼ばれるタイプです。

このタイプはコマンド自体が簡単で初心者でも技を出しやすいというメリットがありますが、一方でタメ系コマンドはタメを作れなければ必殺技を出すことができないため、システム的に自分の思うタイミングで必殺技を出せない時があるというデメリットもあります。
他には、常にタメを維持しながら戦う工夫が必要になってきますが、タメさえ作れていれば咄嗟に反応して技を出すことも容易であるという特徴もあります。

コマンド入力

さて、いよいよコマンド入力に入っていきます。
代表的な各コマンドについて順番に説明していきます。

実戦動画

これから下で紹介する各コマンドを実際に自分が実演していますので、よろしければ参考にしてみてください!

236+P(波動コマンド)/41236+P(ファイヤーコマンド)

コマンド系を代表するのがこの波動コマンドです。
飛び道具を放ったり相手に向かって突進する技によく割り当てられている印象ですね。
焦らずゆっくりでいいので、レバーを下から前に向かって回してボタンを押します。

波動コマンドの派生としてファイヤーコマンドもあり、こちらは後から前に向かって同じ要領で回してボタンを押す感じになります。

623+P(昇竜コマンド)

コマンド系を代表する昇竜コマンドです。
対空用の必殺技として多くのゲームで採用されている印象ですね。
大昔はこれが出せる人自体が限られているぐらいハードルが高かったのですが、現在は必殺技自体が飛躍的に出しやすくなっているのもあって必須といっていいコマンドとなっています。
歩きながら波動コマンドを入れる感覚だとか、Zを描くように入力するだとか、いろいろな説明の仕方をする人がいますが、こればかりは実際に出す感覚を体験してもらうほかないのかなという感じがします。
個人的にはレバー前から下に入れるところを意識すると出やすくなるのかなと思いますね。

レバー1回転+P(スクリューコマンド)

コマンド系の中でも特に投げキャラに採用されているスクリューコマンドです。
レバー1回転と表記していますが、正確には「上下左右を1回ずつ入力する」ことが成立条件になっており、回しはじめが前(6)の場合は最短6248の3/4回転でコマンドが成立する仕様となっています。
なお、回しはじめはどの方向からでもよく、8426でも可能ですし、後ろ斜め下のしゃがみガード方向(1)からであれば純粋に1回転で147896321と入力することも多く、この場合も途中「4862」が入っているのでコマンド成立となります。

4タメ6+P(ソニックコマンド)

タメ系を代表するソニックコマンドです。
飛び道具や突進系の技によく採用されているオーソドックスなコマンドです。
コマンド表記自体は横(4)にタメを作るよう書かれているのですが、実は「横要素」であればよく、後斜め下(1)や後斜め上(7)でもタメを作ることが可能です。
特に1タメであれば、後述するサマーコマンドの下タメと両立することができるため、1タメを基本として出せるように練習するといいかと思います。
なお、横タメからの前(6)については表記の通り6方向にしか受け付けないことに注意する必要があります。
これはゲームバランス上の問題で、仮にもし前(6)ではなく前斜め下(3)でも出せるようにしてしまうと、1タメ3で出すことで一般的に対空技として採用されている後述のサマーコマンドの下タメが維持できてしまい、飛び道具を出した瞬間に対空技を出せてしまうという恐ろしい行動が可能となってしまうからです。
そのため、ソニックコマンドを出した後すぐにはサマーコマンドを出せず、改めて下タメを作り直す必要があるようにシステム上制約をかけています。

2タメ8+K(サマーコマンド)

タメ系を代表するサマーコマンドです。
対空技や上から奇襲をかける技によく採用されているこれまたオーソドックスなコマンドです。
コマンド表記自体は下(2)にタメを作るよう書かれているのですが、実は「下要素」であればよく、後斜め下(1)や前斜め下(3)でもタメを作ることが可能です。
特に1タメであれば前述のソニックコマンドの横タメと両立することができるため、1タメを基本として出せるように練習するといいかと思います。
またもう一つ重要な点として、最後の上(8)に関しても「上要素」であればよく、後斜め上(7)や前斜め上(9)でも出すことが可能です。
特に1タメ7であれば、サマーコマンドを出した後でも横タメが維持できているため、連続でソニックコマンドを続けて出すことも可能となります。
以上を踏まえて、サマーコマンドは「1タメ7」で出すことを基本にすると良いと思います。

236236+P/4123641236+P

必殺技の上位に当たる超必殺技(スーパーコンボ)でコマンド系によく採用されているものになります。
かなり複雑なコマンドに見えますが、波動コマンド(ファイヤーコマンド)を2回入力してからボタンを押すという形になっており、前述の基本コマンドがしっかりと出せることが前提であれば、落ち着いてゆっくり入力することでこちらにも十分対応できるかと思います。

レバー2回転+P

必殺技の上位に当たる超必殺技(スーパーコンボ)でコマンド系の中でも特に投げキャラに採用されているものになります。
レバー2回転となっていますが、正確には「上下左右を1回ずつ入力することを2回繰り返す」ことが成立条件になっており、回しはじめが前(6)の場合は最短62486248でコマンドが成立する仕様となっています。
なお、回しはじめはどの方向からでもよく、上(8)からであれば84268426でも可能です。
コマンド成立が非常に大変なコマンドで、しかも至近距離で成立させないと決まらない投げ技に採用されていることが普通なので、すばやく入力できるようになるまでかなり練習が必要になってくるかと思います。

4タメ646+K/1タメ319+K

必殺技の上位に当たる超必殺技(スーパーコンボ)でタメ系によく採用されているものになります。

4タメ646については、4タメは1でも7でも対応できることはソニックコマンドと同様で、また646についても4方向は1と7で代用でき、6方向は3と9で代用できます。
以上を踏まえると、「1タメ313」と入力することで、何らかの原因で技が出せなかった場合でも下タメを維持できているのでサマーコマンドを出す余力を残せるということになります。

一方、1タメ319については見た目は非常に複雑なコマンドとなっていますが、これもまず1タメについては2でも代用でき、319の部分については3は6でも可、1は4でも可、9は7と8でも可となっています。
以上を踏まえると、基本コマンドとしては「1タメ317」で3から7まではコマンド系の要領でレバーを回すやり方がかなり出しやすいかと思います。
また、最短ですばやく出したいのであれば、「1タメ347」が最も早いコマンドになるかと思います。

総評

今回は代表的なコマンドについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
複雑すぎて自分には無理だと思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、最初からすぐできるようになるのは稀で、あきらめずに継続して練習すれば必ず身につくものだと個人的には思っています。
格ゲーではこれらのユニークな必殺技を適切な場面で正確に入力することが求められるので、基礎として常にコマンド入力と向き合ってもらいたいと思います。
なお、質問等は随時受け付けておりますので、どうぞお気軽にご相談くださいませ!

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