第4回スト2HD10先イベント「あべあべ(リュウ)vs フタチャン(ガイル)」を行いました。
今回はその振り返りを行っていきたいと思います。

なお、これまでのスト2HD10先イベントの結果についてはこちらの記事をご覧ください!

大会動画

※ゲームシステムの都合上、両者の試合が終わるごとに観戦者の自分がダルシムを選択し、それを手早く倒してもらって次戦という形で進行しています。ご了承くださいませ。

試合の流れ

スパ2Xにおける至高のカードであるリュウ vs ガイルですが、フタガイルの立ち回りが一般的なガイルと圧倒的に違うというのがよくわかる試合展開となりました。
ポイントとなったところをいくつか取り上げていきます。

ニーバズーカによる陣押し

フタガイルの立ち回りの基本となるのがニーバズーカによる陣押しです。
これは、大ソニックを撃った後にニーバズーカを見せることで陣をどんどん押す戦法で、一般的に守りで凌ぎ切るスタイルが美しいとされるガイルの勝ちパターンとは一線を画す衝撃のスタイルであり、終始あべあべさんのリュウを苦しめていました。
このニーバズーカを見せることでリュウに先にバクチを仕掛けさせるように仕向け、それに対して読みを回して対応しきるという戦い方でトータルで勝ちきる内容が印象的でした。
このニーバズーカに対しては2段階の読み合いがあります。

1段階目は、大ソニック→入れ込みニーバズーカの部分についての読み合いです。
入れ込みニーバズーカが通るとガイル側が後ろタメを維持しつつ接近し、なおかつ次動けるようになる時間もすぐに訪れるので、ガイルにとって非常に有利な状況を作り出すことができます
これに対してのリュウの裏択は、大ソニックを見てからの遠距離からの不意の大竜巻や前ジャンプ攻撃があります。
ポイントは入れ込みニーバズーカであるということで、あえてソニックを確認してからの奇襲の行動を出すことでニーバズーカを咎めることができます。
入れ込みニーバズーカを咎めるまではずっとガイルに有利ターンを維持されてしまうので、まずはここを咎めることがスタートといえます。
一方、ガイル側の視点としてはこのリュウの裏択を出させることが布石となっており、今度はリュウに先に出させた竜巻を落としたり前ジャンプ攻撃に対して中足対空が機能し始めます
まずここで読みを回せるかどうかが重要ですね。
なお、リュウ側によくある行動で、ソニックに対して小竜巻で抜けてゲージを稼ぎつつ攻めを継続するものがありますが、入れ込みニーバズーカの着地点と小竜巻の着地点がお互い密着の状況となり、実戦上ガイルの投げが確定してしまいます。

2段階目は、ニーバズーカ着地後の読み合いです。
ニーバズーカの出すタイミングが入れ込みなのかソニック着弾を確認してからなのかによっても変わりますが、ニーバズーカ着地後は主に2つの読み合いがあります。

ニーバズーカ着地後にガイルが早く動ける有利な状況の下では、すぐにソニックを撃つことで波動相殺からの裏拳を狙うのが非常に有効となります。
一方で、リュウ側はその状況でソニックを撃つのを読んで、奇襲の大竜巻を当てるという裏択があります。
これにより、ガイル側が状況有利なニーバズーカを通された後でももう1回切り返しの裏択を匂わせることで、読み合いを回すことが可能となります。

ニーバズーカ着地後にリュウが早く動ける状況の下では、ガイルの直後のソニックを見越してリュウが近距離で最速大波動を撃った場合、ソニックの出掛かりに被弾させる形で撃ち勝つことができます。
ただし、もしガイルがリュウの近距離大波動を読んで様子見ガードを選択していた場合、大波動ガード後に安全な大ソニックを1発撃つことができます
この大ソニックに対しては大竜巻の奇襲も間に合わず、絶妙な距離で安全な大ソニックを撃てるというガイル側のメリットの方が大きく、リュウの近距離大波動撃ち返しの期待値はそれほど高くないと考えられます。
一方で、ガイルがリュウの近距離大波動をガードしたいと思って様子見しているのをリュウ側が読んでいれば、踏みこみ大足小波動による押し返しが通るようになります
これがゲージを回収しつつ陣を押す一番の択であり、リュウが状況的に有利な場面を作り出すことができます。

ニーバズーカ1つとってもこれだけ読み合いがあるというのが本当に奥深いですよね!

真空波動がたまった状態からの攻防

一般的に真空波動がたまるとリュウが有利といわれてはいますが、真空波動がたまってからのフタガイルの凌ぎ能力の高さが非常に目立っていました。
前述のニーバズーカを絡めた陣押しにより、真空波動がたまった時に後ろに十分なスペースがあることが多く、この状況ではお互い離れた状態でガイル側は後ソバットからのソニックモードで安全マージンを取りつつ時間を稼ぐことができるようになります。
リュウはそのまま波動拳を撃つだけでは埒が明かないので、途中で大ゴスを入れて接近を試みるわけですが、この波動拳→大ゴスの部分が読み合いとなっており、ガイルが大ゴス接近を読んで踏みこみから置き中足を出すことで、大ゴスだった場合はその中足がヒットし、一方でリュウが波動の後に連続で大波動を撃っていた場合は置き中足の硬直中に波動をヒットさせることができます。
ガイルの踏み込み中足を抑止することができれば大ゴスによる接近が通るようになり、ソニックを読んだ真空波動が当たる間合いまで接近できてはじめて真空波動をちらつかせた有利な読み合いに持っていけるので、無駄なダメージを避けつつしっかりと接近したいところですね。

総評

今回はスパ2Xの至高のカードであるリュウ vs ガイルの10先イベントを、トッププレイヤーのあべあべさんとフタチャンさんの2人でできて本当によかったです。
フタガイルの戦い方は一般的なリュウ vs ガイルの構図に一石投じる非常に見応えのある内容だったかと思います。
あべあべさんもいくつか用意してきた裏択を通してはいましたが、もっと読み合いを理解した上でぜひともリベンジしていただきたいという思いがあります。
イベント開催にあたって快く引き受けてくださいましたあべあべさんとフタチャンさんには本当に感謝しております。ありがとうございます。
そして、フタチャンさん10先イベント見事勝利おめでとうございます!

それから、今回もイベント開催にあたってたくさんの方にイベント告知を拡散していただき、またご視聴くださいましたことに深く感謝いたします。本当にありがとうございました!

スト2HDでのイベントについては今後もできる限り間を空けずにまた行っていきたいと思います。
内容が決まり次第また告知させていただきますので、そのときはぜひ拡散およびご視聴の方よろしくお願いいたします!