2019年6月12日に第1回大阪eスポーツ研究会が大阪商工会議所で開かれました。

これから大阪がeスポーツと関わることでどう変わっていくのか気になる中で、いちゲーマーとして大阪eスポーツ研究会とはどのような団体で何をしていくのか非常に興味があったので、自分もこれに参加することにしました。

今回は第1回大阪eスポーツ研究会についてのレポートをお届けしていきます。

なお、先日行われたSPOTAKA CUP開幕記念イベントについての記事はこちらからどうぞ。

大阪eスポーツ研究会とは

大阪eスポーツ研究会は、ミナミを中心にeスポーツで街を盛り上げようということで、スポーツ用品販売企業である「株式会社 スポーツタカハシ」が中心となり、立命館大学の鐘ヶ江教授の協力の元、eスポーツに関する勉強会の場を設けてそこからまずはやってみようということで2019年5月31日に発足しました。

会場では大阪eスポーツ研究会の規約が書かれた資料が配布されました。
主な内容について抜粋していきます。

第2条(目的)
 大阪におけるeスポーツの普及・発展に寄与するために、eスポーツに関する実践的研究を行うとともに、これらの分野にたずさわる研究者、教育者、実践者、関連機関等による研究成果の発表と相互交流を行うことを目的とする。

eスポーツの普及・発展のため、様々な人と幅広く交流を行いながらeスポーツを盛り上げようとしています。

第4条(会員)
 会員は、本会の趣旨に賛同し、本事業に協力する法人、団体および個人とする。

第5条(会費)
会費は当分の間、徴収しない。

肩書きを問わず多くの方に参加してもらいたいとの趣旨で、会費は当分とらないようです。
また、入退会も現時点では自由となっています。

ちなみに、今回の第1回大阪eスポーツ研究会の事前申し込みフォームの中に研究会への入会希望の有無を選択する項目がありまして、個人ではありますが自分も大阪eスポーツ研究会に入会希望と選んだところ、すぐに入会が承認されて大阪eスポーツ研究会のメーリングリストに追加されました。
今後定期的に研究会での報告や連絡事項がまわってくるようです。

第15条(運営費)
 本会の運営費は、次の収入による。
(1)協賛金
(2)寄付金
(3)補助金
(4)その他事業による収入

現状は会費を取らず、様々な企業、団体などから協賛してもらうことで運営を行っています。
SPOTAKA EXの公式HPによると、協賛企業社数は現時点で162社に及んでおり、多くの企業がeスポーツ事業に大きく注目していることがうかがえます。

中野貴博氏による講演

株式会社スサノオ代表取締役の中野貴博氏による講演が行われました。
中野氏といえば、93年に両国国技館で開かれたスーパーファミコン版のスト2ターボの決勝大会において、店舗予選を勝ち抜いた約7000人のプレイヤーの頂点に立つという優勝実績のある方です。

中野氏かっこいいですね!
ちなみに左は伊集院光さんですね。いやー若い!
そしてこの時もらった優勝賞品はというと・・・

自転車1台というエコ(笑)
今の時代、eスポーツの公式大会で優勝したら多額の賞金がもらえるわけですが、ここらへんはまだまだいろいろな壁があった時代というわけですね。

eスポーツの賞金はありえないほど大きい規模になってきており、これからもますます市場が拡大することが予想されます。

さて、中野氏は自ら会社を立ち上げてeスポーツ事業を始めたわけですが、その理由はずばり・・・
「夢を叶えても誰にも認められなかった時代を経験したから」と話されていました。
確かに自分も子供時代はゲームは勉強に害をなすもので、ゲームがうまくても周りからほめられることはなかったですからね。
今はeスポーツブームの流れでゲームがようやく国内でも認められてきており、ゲームがうまいということは立派なスキルだという考え方が少しずつ広まってきていると言えます。

世界のスポーツ競技人口の5位になんとLoLがランクインしています!
自分はLoLは名前ぐらいしか知らなくてゲームのルールがわからないのですが、これだけ世界でプレイされているんだったらぜひ一度プレイしてみたいものですね。

国内eスポーツ業界の動きも非常に活発になっています。

2018年2月に日本eスポーツ連合(JeSU)が設立したことを皮切りに、国内大手企業がどんどんスポンサー参入をしており、メディアでもeスポーツが取り上げられることが多くなりました。

国内プロゲーマーのメディア露出も増えました。
特に東大卒プロゲーマーのときど氏はロート製薬の商品CMにも出演するなど、非常に高い注目を浴びています。

学校でも積極的にeスポーツを推進する流れが出てきており、「eスポーツ」という言葉がかなり広まってきていたり、日本人選手が世界大会で優勝したりするなど、eスポーツをめぐる動きがどんどん活発化しています。

今年2019年には茨城県の国体でeスポーツ選手権が開かれており、現在も進行中です。

日本eスポーツ市場の規模は2018年に爆発的に大きくなり、今後もどんどん大きくなっていくことが予想されています。

また、野球観戦やサッカー観戦と同じように、ゲームをプレイするのは苦手だけど見るのは好きだというファンの方も非常に多く、世界的にeスポーツが注目されていることがわかりますね。

eスポーツは本当に大きな可能性を秘めています。
自分もいちゲーマーとして微力ながらいろんな形で関わっていければと思っております!

伊草雅幸氏による講演

引き続き、日本eスポーツ連合大阪支部会長の伊草雅幸氏による講演が行われました。

まず、伊草氏は日本におけるeスポーツの課題を指摘しました。
実際、ゲームの持つ昔ながらの負のイメージはまだまだ根強い印象で、特に親御さんの世代ではなかなかeスポーツだなんだと言っても理解されにくいところはあるのかなという気がしますね。
また、法律上の問題もクリアすることが国内のeスポーツ発展には不可欠です。
さらに、海外では主にパソコンのオンラインゲームからゲーム文化が始まっており、eスポーツ大会全体で見ても現状はパソコンのオンラインゲームが主流となっていますが、日本は古くはファミコンから始まり現在はPS4やスイッチに至るコンソール機+TVが主流となっており、eスポーツで取り上げられている主要なタイトルになじみが薄いというところも問題として挙げられます。

日本のゲーム人口は非常に多く、趣味としてプレイしている人たちの裾野を広げるために「ゲームコミュニティ」の育成、拡大が重要であると伊草氏は指摘しました。
これは自分も非常に賛同できる部分で、eスポーツを発展させていく上でプレイヤーの存在自体が何より重要であり、同じゲームを楽しんでいるプレイヤー同士が交流することは格ゲーマーである自分の目線で見ても全体のレベルアップに間違いなく必要だと思います。

これも非常に納得できたのですが、必ずしもゲームがうまくないとリーダーにふさわしくないというわけではなく、いろんなプレイヤーのために積極的に動いてくれるいわゆる面倒見のよい人がリーダーになっていることが多いです。
自分もスト2でたくさんの方にお世話になりながらいつも楽しくプレイさせていただいております!
気の合う仲間と一緒にゲームをプレイできることに改めて感謝しないとですね。

コミュニティに入ると、ゲームの攻略をはじめとした有益な情報を得ることができますし、大会を通じてより親睦を深めるなどメリットがたくさんあります。
プロゲーマーと一般プレイヤーの垣根が薄いことも特徴で、コミュニティ内でプロ選手に混ざって練習ができるといったこともあります。

日本ではおなじみのゲームで海外でも非常に人気の高いスマブラのコミュニティである「ウメブラ」は、数百人規模の大会を開くまでに成長しています。
また、コンピューター、家庭用ゲーム機、ボードゲームなど好きなゲームを持ち寄り、会場で自由にイベントを開いて楽しむ持ち込み型ゲームパーティ(LANパーティ)のコミュニティである「C4LAN」も非常に好評で、どんどん参加人数が拡大しています。

海外の格ゲー大会でおなじみの「EVO」も、もともと40人からスタートしたコミュニティ大会が2018年には1万人を突破するほどに成長したもので、日本人選手も多数参加しています。
また、LANパーティーである「DREAMHACK」は2万5千人を超える来場者数を誇る規模にまでなっています。

ゲームパブリッシャー(メーカー)が自らコミュニティ形成に力を入れ始めており、開発側とプレイヤーが触れ合える機会も身近なものとなってきています。

大阪では毎年KVO x TSBという格ゲーのコミュニティ大会が開かれており、人気のゲームやコアなファンのいるゲームまで様々なタイトルで大会が開かれています。
地元大阪の自分はまだ参加したことがないので、ぜひ一度参加してみたいですね!

伊草氏の所属する会社でも様々な取組が行われているようです。
とりわけ親子でゲーム大会に参加するというのが印象的で、ゲームが親子間のコミュニケーションの一端を担っているのがおもしろいですね!

大阪のeスポーツへの取り組みはまだまだ始まったばかりの段階です。
ゆくゆくは大阪が世界的にeスポーツの街として広まり、大阪発信の国際大会を行っていくぐらいになるまで、自分も含めてプレイヤーたちがどんどんコミュニティを発展させてゲームのすばらしさをどんどん広めていくことが重要ですね。

最後に伊草氏はeスポーツ市場の拡大のために必要なことについて述べました。
練習場所やコミュニケーションの場の拡大に関しては、今はインターネットが普及していて情報を得ること自体は容易になったものの、まだまだ地方間の格差があったりしてややバラバラな印象を受けるので、もう少し統一感を出していけるような場所作りができればという思いが個人的にありますね。
また、幼少期からeスポーツの教育を取り入れるなど教育機関との連携も確かに重要で、いわゆる部活動化がもっと普及するとより発展が進むのではないかと思われます。
そして、様々な企業との連携はもちろん、やはり社会的なゲームのマイナスイメージを払拭できるような実績作りが何より大事なことであると思います。

eスポーツをより発展していくために個人レベルでできることはたくさんあると思います。
自分は今こうしてブログを書いてゲームの情報発信をしていますし、スト2HDのイベントを定期的に行うことで微力ながら格ゲーの発展に少しでも貢献できたらと思って今も続けています。
また、積極的に大会に出ることもコミュニティの盛り上げには必要不可欠であると改めて思います。
今日ゲームは1人でやるものではなく仲間とやるものであり、みんなで楽しみを作り出していく時代に来ています。
eスポーツを盛り上げるためにどんどん積極的にゲームに触れていきましょう!

サムライスピリッツ特別体験会

大阪に本社を置くSNK社のご厚意により、2019年6月27日に発売予定の「SAMURAI SPIRITS (サムライスピリッツ)」の特別体験会が行われました。
会場ではプロゲーマーと一般参加者との対決や、プロゲーマー同士の対決、一般参加者同士の対決など様々な対戦が行われました。
ちなみに、自分も一般参加者同士で対戦させていただきまして、かっこかわいい女性キャラクターのシャルロットを使ってなんとか勝利することができました!
システムとかまったくわかっていませんでしたが(笑)

本作は8月2日~4日(現地時間/PST)にアメリカネバダ州ラスベガスで開催される世界最大規模の格闘ゲーム大会「EVO 2019」のメイントーナメント種目に選出されており、発売からなんと1か月後に世界大会が行われるので、まだ攻略が煮詰まっていない段階でいち早く強力な戦略を見つけることができれば誰でも優勝の可能性はあると思います(笑)
自分もぜひ製品版をプレイしてみたいと思っていますので、よろしければみなさんもぜひプレイされてみてください!

今後のSPOTAKA EXイベント予定

  • 2019年7月6日 第1回SPOTAKA CUP
  • 2019年8月19日 第2回大阪eスポーツ研究会

7月6日にとうとう第1回のSPOTAKA CUP(ゲーム大会)が開かれます。
いち格ゲーマーとして非常に興味がある大会なのでぜひ参加しようと思います!
そして、8月19日には第2回大阪eスポーツ研究会が行われます。
みなさんもお時間が合えばぜひ参加されてみてはいかがでしょうか!

最後までお読みいただきありがとうございます!