2020年1月24日(金)~26日(日)に幕張メッセで開催された「EVO Japan 2020」

今大会で自分はサイドトーナメントのスーパーストリートファイター2X(スパ2X)大会に参加し、結果はなんと・・・

優勝

してしまいました!

今回はEVO Japan 2020の時の様子を振り返っていきたいと思います。

EVOとは

対戦型格闘ゲームの世界最大の大会で、毎年1回アメリカのラスベガスで開催されています。

もともとは海外の有志が最初数十人のプレイヤーを集めて個人で大会をしたのが前身で、そこから現在に至るまで多くの種目が取り入れられて今なお規模が大きくなり続けており、eスポーツの種目として広く知られている最新ゲームを種目としたメイントーナメントのほか、各格闘ゲームのコミュニティごとに有志が個人で大会を開くサイドトーナメントが数多く存在し、さまざまな格闘ゲーマーが一堂に会するすばらしい大会となっています。

また、海外の格ゲー大会として知られるEVOですが、2018年から「EVO Japan」として日本でもEVOの名前を冠した大会が開催されるようになり、今回のEVO Japan 2020は幕張メッセで開催されました。

なお、去年は福岡でEVO Japan 2019が開催されたのですが、その時も現地に赴きイベントの演者として出演しております。
その時の様子は別の記事にてまとめておりますので、ぜひご覧くださいませ↓

EVO Japan 2020の会場

朝に会場入りしたのですが、すでにたくさんの人がいてものすごい盛り上がりを見せていました。

手前が企業ブース、中ほどがサイドトーナメントのスペース、奥がメイントーナメントのスペースとなっています。

企業ブースでは新作格闘ゲームの体験会や、プロゲーマーとの組手対戦などさまざまな企画が行われていました。

サイドトーナメントは画像の左側が家庭用ゲーム機を持ち込んでの開催、右側がアーケード筐体を持ち込んでの開催となっており、各タイトルごとに有志がサイドトーナメントを運営してメイントーナメントに劣らず大きな盛り上がりを見せていました。

また、屋外にはフードコートもあり、飲食も手軽に行えるように配慮されていました。

EVO Japan 2020 サイドトーナメント スパ2X大会

今回エントリーしたサイドトーナメントのスパ2X大会はアーケード筐体を3セット使用しての開催となり、25日の15時から行われました。

ルールとしては、2先のシングルトーナメント(Losersなし)で先に2回勝利したプレイヤーの勝利、キャラクター選択は豪鬼使用禁止で事前申請したキャラクターを使用し、敗北した側のみその時点でキャラクターの変更が認められる形となりました。

キャラクター選択については昨今の大会において標準的となった形式で、キャラクター1体のみで挑むと不利キャラクターと当たった時に苦しい展開を余儀なくされるので、欠点を補うために複数のキャラクターを使える状態にしているプレイヤーが多くなりました。

とりわけスパ2Xは昔のゲームでアップデートが実施されることがないため、有利不利の構図が極端な組み合わせが多い中で複数キャラを使用できるプレイヤーは勝ち上がるのに有利であることは間違いないですね。

ちなみに自分はディージェイで事前申請しましたが、不利キャラであるダルシムと当たった場合はSホークに変更しようと考えていました。

なお、対戦相手の組み合わせは下記のとおりとなりました。

アーケード筐体を使用するということで、普段からゲーセンでプレイしている猛者が多く集まることとなり、勝ち上がるのはかなり厳しくなることが予想されました。

大会動画

今大会主催の永田正月氏の個人チャンネルで大会のLIVE配信が行われました。

なお、筐体3セットでの進行ですが配信筐体はそのうちの1台であるため、3回戦終了までは全試合LIVE配信されていない点をご了承ください。

試合の簡単な振り返り

3回戦終了までは配信されていない筐体でプレイしていましたので、それも含めて簡単に振り返っていきます。

1回戦の相手は中野サガット氏。
24日サイドトーナメントのターボで優勝&25日のウル2で優勝の2冠を達成して非常に勢いがあるプレイヤーで、もっとも緊張した初戦となりました。
初戦からあまりやりたくない春麗戦となったわけですが、事前に野試合ができていない状態でまだあったまっていなかったのと、春麗の強い行動を押し付ける中野サガット氏の猛攻に飲まれて思うように動けないまま1戦目を取られて大ピンチ!
ただ、突破口として見つかったのが千烈脚の出しどころ。
千烈脚は非常に強力な春麗のスーパーコンボで、当たれば追い打ちも含めて体力を半分以上持っていく上に入力バグで歩きながら出せてしまうというチート仕様(笑)
現役プレイヤーはこの仕様をうまく使って、歩いて飛び道具を無敵時間で抜けながらカウンターヒットさせるなど相手の行動に的確に対応するのですが、中野サガット氏の千烈脚は自分の勘を信じた強気な出し方で、そこを逆手にとって暗転を見てから無敵技のジャックで返せたのが大きく、これが起点となって攻め返すことができたのが勝敗の分かれ目だと感じました。
本当に危なかった場面が多かったですが、なんとか2-1で無事初戦突破となりました。

2回戦の相手はヨミアイ堂氏。
ヨミアイ堂氏は自分と同じ関西プレイヤーで、これまでにも何度か対戦させていただいている強豪リュウ使いです。
奇しくも関西プレイヤー同士の戦いとなったわけですが、ヨミアイ堂氏はディージェイ戦の経験が豊富でペースを握られると攻めがなかなか通らない厳しい相手。
1戦目は波動拳を咎められないまま完全にペースを握られて落としてしまいます。
ただ、2戦目は自分の読みを信じて積極的に飛びからの攻めを仕掛けてディージェイらしい内容で取り返し、その勢いで3戦目も勝利できました。
昔の自分であれば日和って飛びこめずにジリ貧のまま終わってしまう可能性が高かったのですが、今は読み合いを回して自分を信じて立ち回ることを意識してプレイすることを心がけているので、それを大会中にきちんと出せたのは本当に大きかったですね。
初戦同様厳しい戦いでしたが、2-1で2回戦突破となりました。

3回戦の相手はノグチ氏。
レジェンドプレイヤーの1人に挙げられる古豪プレイヤーで、昔はフェイロン使いとして活躍していたのですが現在はバルログを使用しています。
バルログは言わずと知れたこのゲームの最強キャラなのですが、ディージェイはそのバルログにやや不利ながらも勝負ができるキャラであることと、関西でふじもん氏に協力してもらってバルログ戦を練習していたので、厳しい戦いなのは当然ですがここは絶対負けたくないという気持ちがありました。
内容としては、バルログの強さが出る展開となりつつも用意してきた対策が機能して勝ったり負けたりの状況となりましたが、勝負の分かれ目となったのが、バルログの中爪などの置き技に対してディージェイの中足で何度も咎めて暴れを抑制させてからの接近戦に持っていくことができたところです。
これでプレッシャーを与えながら攻めきれたのが勝利につながったのかなと思います。
なんとかペースを握って2-1で3回戦突破となりました。

ベスト16からの4回戦の相手はセオ氏。
セオ氏は全国大会であるX-EST 2019でチームを組んだ盟友でもあり、ジャイリサオフライン1番ではエキシビションマッチで戦ったライバルでもあります。
そのほかの大会でもなぜか割と当たることが多く、今大会でもまさかの対決。
セオ氏のポテンシャルの高さは嫌というほどよくわかっているのですが、以前からよく言っていたことがあって、対応型の立ち回りは最強レベルで極まっている、ただ春麗は攻めが強いキャラでもあってそこをわかっている人にはいまだにどんなプレイヤーでもあっさり負けてしまうことがあるということです。
直近で戦ったFOX 2019の準決勝では、飛び道具を抜けてのカウンター千烈(精度は全一レベル)にこだわらず自分の読みを信じた新しい使い方を見せたりと進化した立ち回りを見れたので、今回も新たな気持ちで試合に臨みました。
内容としては、今までのセオ氏ではまずありえないぐらい強気の投げを通されて大分面食らったのと、相変わらず対応行動がうまいのとでかなりきついと感じましたが、気功拳に対してカウンターのソバットカーニバルがヒットして逆転して1戦目を取ります。
2戦目は絶望の画面端を背負わされる時間が長く、読みを信じたドンピシャの千烈ヒットで完敗の内容。
いやー大会中だけど超おもしろい!やっぱこうでなくては。
3戦目も最初からずっと苦しい展開の中、またもスラに対して千烈がクリーンヒット。
でもやばいというよりもう意地のぶつかり合いになっていて、絶対このまま負けたくないという気持ちの方が強かったです。
最終ラウンドまでもつれ込んで、最後は気功拳に対して気持ちで飛びを通して勢いのまま一気に勝負を決めました。
個人的に今大会でもっとも熱くなれた試合となり、2-1で4回戦突破となりました。

5回戦の相手はカメラ屋氏。
地上戦の鬼としてウメハラ漫画でもおなじみのレジェンドプレイヤーですが、この戦いの前のネモ氏のブランカとの戦いはマジで鳥肌ものだっただけに、勢いに飲まれないようにキャラ差をしっかりと出していきたいところ。
内容としては、カメラ屋氏の波動と昇竜待ちの緩急のつけ方を見定める飛び込みをあえてやってみたところ普通に落とされたので、じっくりと立ち回る戦略に切り替えたのと、ディージェイのしゃがみ中Pに対しての裏択がほぼなかったので、それなら上をしっかり見て地上戦は暴れまくろうという形で最後まで大きなダメージを取られることなく勝利。
2-0で5回戦突破となりました。

準決勝の相手はストマックもみお氏。
実はもみお氏は用事で関西に来られたことが何度かあって、そのとき地元ゲーセン星狩で結構対戦させていただいているので、お互い相手のやり口はわかっている中での対戦。
内容としては、序盤ぬるい行動を咎められて一気にやられる展開となりましたが、初戦をなんとか先に取れたことがかなり大きく、その後は相手のミスもあってほぼディージェイのペースで試合が運んで2本目も勝利。
2-0で準決勝突破となりました。

決勝の相手はオペマイ氏。
今回の優勝候補と言われていた中部の強豪バルログ使いで、X-EST 2019の優勝チームのメンバーの1人です。
ただ、前述したとおり関西でバルログ対策をそれなりにやってきているだけに、この勝負はなんとしても勝ちたい気持ちがありました。
ステージはまさかのザンギステージ!
スパ2Xはステージによってゲームスピードが変わるのですが、ザンギステージは最速レベルであり、かつステージの左と右で背景の処理の問題で速度が変わるという危険な場所となっています(笑)
内容としては、超高速な試合展開でお互い目押しによる技のつなぎや差し返しの精度が落ちた状態で泥試合のムードの中、ディージェイの遠距離立ち大Kが手前落ちのバルセロナにことごとくヒットして1本目を取ります。
2本目はバルセロナの対応に読み負ける展開で1ラウンド落とすものの、2ラウンド目は理想のジャック対空から起き攻めのめくりを仕掛けて取り返し、3ラウンド目は投げを通されまくって体力リードされるものの、気持ちを強く持ってひたすら強気な攻めを展開してプレッシャーを与え続け、最後は起き攻めからの投げで勝負あり。
バルログ対策してきたことを今大会で見事活かせた形となり、優勝することができました!

大会結果

優勝は自分ことハジ、2位はオペマイ氏、3位はコエモン氏となりました!

本当に感無量で超うれしいですー

優勝賞品は晩楽氏からのお菓子(チョコボール詰め合わせ)とX Street Battle 2019(海外大会)で販売されていたTシャツ。

Xは優勝賞品のためにやってるわけじゃないんだよ!(笑)

ちなみに、チョコボールは滞在中暇があったらぱくぱくつまんで気づいたら一瞬で食べ尽くしてしまいました(汗)

あと、番外編として以前ふくや魔氏が約束してくれた「大きな大会で優勝したら記念に絵を描きますよ」というのを今回の優勝で本当に果たしてくれまして、本記事のトップ画像はふくや魔氏による優勝記念画像となっております!

また、ツイッターのアイコン用の絵も用意してくださったので、さっそく変更して使わせていただいております。

本当にありがとうございました!

総評

今回はEVOという伝統ある名前を冠した大会において、スパ2Xのサイドトーナメントで見事優勝できて本当にうれしかったです!

本大会の開催にあたっては、日頃からお世話になっているスト2界の長老とも言うべき永田正月氏の主催のもと、たくさんの運営スタッフの方々のご協力があってアーケード筐体を使った大会が成り立っているもので、運営のみなさまには心から感謝を申し上げたいと思います。

また、本大会を盛り上げようと参加表明してくださったすべてのプレイヤーのみなさまに対してもお礼を申し上げるとともに、まだまだコミュニティを絶やさずみなさまとともにスト2界をさらに盛り上げていければと考えております。

今回は自分にとって本当に価値のある遠征となりました。

改めて、EVO Japan 2020で出会えたすべての方々へ、本当にありがとうございました!