先日、空き時間にツイッターのタイムラインをのぞいていたのですが、その中で非常に興味深い投稿がありました。

ツイート内では「なぜ女性プレイヤーが増えたり、女性プロがそんなに出てこないのか」と「ネットの性差別について」の内容について語られた動画が貼り付けられており、個人的にかなり思うところがありました。

今回は、女性がゲームをプレイすることに関して、個人的な考えを踏まえてお話していきたいと思います。

該当のツイートと動画

Interro氏の動画内の話題が非常に興味深く、現状女性がゲームをすることにおけるハードルはまだまだ高いことを感じさせられる内容でした。

なぜ女性ゲームプレイヤーが増えないのか

女性がなぜゲームをプレイしない傾向にあるのかについて、Interro氏はゲームコミュニティの害悪性を指摘しました。
男性も女性も嫌がらせを受けることがあるのは同じだが、その種類が男女間で明確に異なっていると述べ、男性ゲームプレイヤーが男であることをからかわれたり馬鹿にされたりすることはないが、女性はゲームをすること自体に対して性別偏見を受けるのだということを主張しました。
これについては、人気格闘ゲーム「鉄拳」の女性プロゲーマーである「ゆうゆう」氏も自身のツイートで指摘しています。

ゆうゆう氏は結婚をしてお子さんを授かっているプロゲーマーです。
プロゲーマーとしてしっかりと活動するために、出産・子育てのブランクを克服しようと必死にゲームを練習しており、旦那さんや両親の理解もあって子育てについては家族みんなと協力して行っているとのことで、プロゲーマーとしての仕事と子育てをうまく両立しています。
そんなゆうゆう氏も自身のツイートで、「女だから、母親だからゲームするな。ブス。ババァ。プロやめろ」といった内容の意見やDMをたくさんもらっていると話されています。

女性はゲームをするものじゃないという偏見が根強く存在していることが問題となっています。

男性プレイヤーと女性プレイヤーがそれぞれ受ける嫌がらせについて

ここで、男性と女性がゲームをすることに対して、それぞれ受ける可能性のある嫌がらせについて自分なりにピックアップしてみます。

男性プレイヤーが受ける嫌がらせ

これは実際に自分が男性のゲームプレイヤーであることで、一般的によく把握できている内容があります。

外見に対する嫌がらせ

これは最も多い嫌がらせと言えるかもしれません。
ゲームをやる人はオタクだ、あいつの顔はブサイクだ、といった類のわかりやすい嫌がらせですね。
当然ですが、(現状科学的根拠がないかぎりは)外見とゲームのスキルには相関性はありません
ゲーム動画の投稿コメントの中でも、みんなオタク顔ばっかりだとか外見のことについて書く人をたくさん見てきましたが、芸能人やモデルさんとゲームプレイヤーを一緒にするのはおかしいですからね。
そういう人は、そもそもゲームそのものの内容や腕前には興味を持っておらず、たとえプレイしていたとしてもゲームは単なる遊びだと思っている方が多いのではないでしょうか。
ゲームに対する偏見が今でも根強く存在していることが影響していると言えます。
外見に対する嫌がらせがあるので、本当はイベントに出てみたいけど怖くて(恥ずかしくて)出られないという考えを持っている潜在プレイヤーが多く、コミュニティの活性化を妨げる要因となっている側面があります。

ゲームの腕前に対する嫌がらせ

ゲームの腕前に対する嫌がらせ、特にゲームが下手であることを馬鹿にするような嫌がらせはどうしても出てきてしまうことが多いと感じます。
また、ゲームが上手い=自分が優れていると勘違いし、そういったプレイヤーが他のプレイヤーを見下したり馬鹿にしたりするようなケースも現実として存在します。
ゲームの腕前で人の価値を決めるのは論外です
親しい間柄であれば許されるようなこともありますが、そうでない場合は同じように振る舞わないように十分注意したいです。

男性プレイヤーは大体この2つの嫌がらせになってくるのかなという感じですが、女性の場合は種類が違うということを理解する必要があります。

女性プレイヤーが受ける嫌がらせ

自分は女性プレイヤーではないので細かいところは理解できていないのは承知の上で、自分が想定できる範囲でピックアップしていきます。

外見に対する嫌がらせ

これは男性の場合と同様、女性でも十分あり得る嫌がらせかと思いますし、前述のプロゲーマーゆうゆう氏のツイートを見てもよくわかりますね。

女性がゲームをプレイするものではないという偏見による嫌がらせ

これは女性プレイヤーに特有の嫌がらせと言えます。
たとえば結婚していて子供を持っているなら、ゲームをしてる暇があったら子育てをするべきだという偏見は女性プロゲーマーのゆうゆう氏のツイートでも述べられています。
男性プレイヤーが男はこうあるべきだという類のことを言われることはまずなく、Interro氏は自身の動画で今まで一度もそういうことを言われたことはないと話していますし、自分も記憶にはないです。
女性はこうあるべきだという偏見にゲームそのものに対する偏見が重なってしまって、こういった嫌がらせが発生しているということですね。

男性側が女性プレイヤーを特別な目で見るという嫌がらせ

これも女性プレイヤーに特有の嫌がらせとして挙げられるかと思います。
一番わかりやすい例は、女性プレイヤーを異性として見る男性が存在し、出会い系と勘違いして言い寄るといったようなことです。
他には、ゲームの上手な女性プレイヤーは少なからず存在しますが、一般的にあらゆる面で男性が女性に負けることをよく思っていないことが多く、ゲームに関してもはじめから女性は下手だと下に見るような偏見から来る嫌がらせもあります。

このように、女性は性別偏見から来る嫌がらせが多く、男性が受ける嫌がらせとは種類が異なっていることをはっきりと理解する必要があります。

女性プレイヤーとのコミュニケーション

自分がよくプレイしているゲームにおいても女性プレイヤーは存在し、何度もコミュニケーションを取ってきました。
自分がそのとき気を付けていることは、性別に関係なくゲームそのものを基準にコミュニケーションを取るということです。
大前提となるのは「同じゲームが好きだ」ということで、性別の違いに関わらずまずはそのゲームのことについていろいろ話すようにしています。
親しくなった段階で他の趣味など別のことについて話すこともありますが、そのときも大体は別のゲームについて話すことが多いです(笑)

一方で、自分のやっているオンラインゲームで自身が所属しているチーム内において、特定のチームメンバー同士がゲームの付き合いをきっかけに結婚したり、しつこく付きまとわれていた女性プレイヤーをメンバーが助けてあげるといったような、女性プレイヤーにとって喜ばしい事例も目にしてきており、付き合う人間や環境次第でゲームライフは大きく変わることを実感しますね。

女性がゲームをプレイしやすくするために

現在はeスポーツブームもあってゲームに対する偏見が徐々に薄れてきていることや、男性のみならず女性プロゲーマーが続々と誕生していることなどで、いくらかは女性がゲームをプレイしやすくなってきているのですが、まだまだ性的偏見による嫌がらせはなくなっていないのが現状です。
今後もっと女性が安心してゲームをプレイできるよう、取り組むべき課題をいくつかピックアップしていきます。

コミュニティの整備

現在は1人でゲームをプレイすることは以前より少なくなり、他プレイヤーと一緒にプレイすることが普通になってきました。
ゲームコミュニティも数多く存在しており、同じゲームを愛するプレイヤーと楽しくプレイできる環境が用意されています。
今後もそういった新規プレイヤーを安全に受け入れられるようなコミュニティの整備が必要不可欠となってきます。
また、これからゲームをプレイしようと考えている女性の方も、まずは信頼できるコミュニティに積極的に入ることが望ましいと個人的に思います。
特に、同じ女性プレイヤーの存在は大きく、リーダーシップを発揮している女性プレイヤーとつながることができれば、困ったことが起こった場合もすぐに相談することができるので、かなり安心してゲームをプレイすることができます。

女性に向けたゲーム大会やイベントを行う

現在さまざまなゲーム大会やイベントが存在しますが、圧倒的に男性参加者が多いのが現実です。
そのため、女性向けのゲーム大会やイベントを企画し、女性がゲームの世界に入りやすい仕組みを整えることが重要であると言えます。
ゆくゆくは男性と女性が同じ土俵で対等にゲームで競い合える日が来るとうれしいのですが、そのためにはレベルの差などまだまだ課題があるので、プレイヤーの立場としてできることはしっかりとやっていきたいですね。

総評

ゲームプレイヤーに性別の違いは一切関係ありません。
女性プロゲーマーも続々と誕生し活躍していますし、ゲームコミュニティの発展のために女性プレイヤーが増えることは良い方向であると個人的に考えています。
女性がゲームをプレイすることが普通であると思えるような環境を、プレイヤーの立場からもしっかりと整えていきたいところですね。

最後までお読みいただきありがとうございます!