5月10日(日)にコンセプトマッチ「ベガ軍団に挑め!」を行いました。

今回はベガ vs リュウ編の結果について、ガイル側視点を中心に振り返って行きたいと思います。

コンセプトマッチとは

コンセプトマッチとは、スト2で代表的なカードと言われる特定のキャラの組み合わせを取り上げてスト2HDプレイヤー同士で対戦を行い、実機でも十分通用するような高いレベルでの知識やテクニックを共有することを目的としたイベントです。

スト2はシンプルなゲーム性であるがゆえに、成功体験をつかむことでキャラ対策が一気に進むことがよくあります。

コンセプトマッチでは、スト2界のトッププレイヤーを解説に招いて実際の試合を見ながら随時解説をつけていき、漠然とした立ち回りで行き詰っているプレイヤーの方々に向けて、きちんとしたキャラ対策の考え方を動画に残る形でお伝えさせていただきます。

大会参加者

【ベガ軍団】
1.シカ/2.kenta-kobe/3.SUB/4.おぬちょ/5.スピ/6.みはる/7.がまちち/8.クルベガ/9.プライム/10.トモザ/11.クルベガ/12.プライム/13.トモザ

【リュウ軍団】
1.やまこ/2.からあげまる/3.シック/4.もろてがり/5.Jun/6.げるし~/7.しんのすけ/8.ミヤミヤ/9.ギー/10.ハジ/11.キケン/12.あべあべ/13.フタチャン

※順番は上記のとおり固定のもと、勝ち抜き戦で行います。
※人数合わせのため、一部のプレイヤーは2度試合してもらう形式としています。

大会動画(編集版)

スト2HDプレイヤーにベガ使いの強豪プレイヤーが非常に多く、非常に熱い試合内容を動画に残すことができました。

試合結果はぜひ実際に動画をご覧いただければと思います!

なお、上記の動画はMildomでのLIVE配信を編集したものとなっております。

Mildom配信ではLIVEならではの楽しさを味わえますし、大会後に行っている野試合等もご覧になれますので、LIVE配信の通知を受け取れるようにぜひMildomのフォローをよろしくお願いいたします!

リュウ側視点でのベガ対策

試合を通じてリュウ側視点でのベガ対策でポイントになった部分が随所に見られました。

リュウ側がキャラ勝ちしている部分がかなり目立ちますが、特に重要な部分についてピックアップしていきます。

開幕の攻防

リュウ側の開幕の行動にはいくつか選択肢があります。

まず開幕大ファイヤー波動ですが、この技はいきなりダウンを狙えるリターンの大きさと、ベガ側が開幕前飛びをしても頭上を飛び越えてしまって手痛いコンボが入らないというフォローも効いているのですが、最速大ダブルニープレスで一方負けしてしまうリスクがあります。

一方、最速大ダブルニープレスに対しては立ち小P連打や立ち中Kで一方勝ちすることができ、カウンターから攻め継続の有利な状況に持っていけます。

また、いきなりの奇襲のジャンプ攻撃もそれなりに機能しやすく、一度上からまとわりつかれるとベガ側は無敵技の切り返しががないこともあって非常に面倒な読み合いを強いられることになります。

もちろん、様子見のガードを兼ねた後退で相手の出方を見ることも重要な選択肢の一つです。

ここらへんの選択肢をうまく回していきながら、開幕で有利な状況を作ることができるとそれだけでその後の展開が非常に楽になります。

投げ合いの攻防

投げについては、リュウ側がコマンド技の無敵技である昇竜拳をいつでも出せるので、ベガが投げに来たところに対して昇竜で切り返せると、大ダウンを奪った状態で強力な起き攻めを仕掛けることができます。

一方、ベガ側は昇竜暴れを見越して通常技を当てた後に様子見を選択することで、昇竜拳がスカったところにコンボを叩き込むことができます。

最終的にはどこまで行っても読み合いになってしまいますが、リュウ側は基本的にリスクの小さい投げ受け身で安定を取りながら相手の投げ絡みの攻めを分析し、ここぞというときには昇竜拳の切り返しを狙って一気にダメージを奪うことも視野に入れると、ベガ側は攻めているにも関わらず嫌なプレッシャーが常にかかっている状況になります。

すべてを解決するファイヤー波動拳

リュウが最も大ダウンを狙いやすい技としては、やはりファイヤー波動拳が主軸となります。

ファイヤー波動拳を決められる場面は非常に多く、もともとベガの突進技に対して非常に相性が良くて空中ヒットによるダウンを奪えるほか、立ち大Kの通称カニの空振りに差し返す形で狙うことで、相打ち以上であればベガ側が一方的にダウンします。

ベガは基本的に接近戦がダメージソースになることが普通なので、その近づいてきたところをうまくいなす形でファイヤー波動拳をきちんと撃つだけで、ベガ側に相当なプレッシャーを与えることができます。

波動拳を安易に止めると横押しで一気に攻められる

ベガ戦を苦手としている方によくあるのが、波動拳を飛ばれるとコンボで一気に死んでしまう距離ではリスクを恐れて「一切」波動拳を撃たないという考え方です。

リスクリターンを考えると決して間違いではないのですが、ベガ側がこの人はここで波動拳が止まるということを察知すると、一気に突進技で近づいてきて接近戦のきっかけをつかんでしまいます。

かと言って、波動拳を前飛びされただけで試合が終わるのも嫌だというジレンマが発生するわけです。

もしベガに飛ばれてコンボをもらったとしてもここは発想を逆転させ、ベガを飛ばせるぐらいプレッシャーを与えたと考えましょう。

そして、ベガがなぜその波動拳を読んで飛びを通せたのかを自分なりに冷静に分析してもらいたいです。

それはもしかしたら撃つタイミングが単純に手癖になっていたのかもしれませんし、上級者になると波動拳コマンドの下方向を経由した際のしゃがみポーズの屈伸を見て飛んでいる方もいます。

本来波動拳は非常に強力な飛び道具であり、強豪プレイヤーの波動拳は相手に悟られない撃ち方を心得ているのでかなりプレッシャーがあります。

屈伸ができるかぎり見えないような素早い入力、あえて屈伸をして相手が何を根拠に前飛びをしているのかの判断、要所で挟む立ち中Pの見せ技によるフェイントなど、細かい部分がすべて積み重なって盤石な波動拳となっているわけです。

こればかりは経験がものをいうところで、リュウの基礎力として非常に差が出やすいポイントですが、波動拳という技はそれだけで相手を動かす強い技であることをしっかりと自覚することが重要かと思います。

ヘッドプレスやデビルリバースの迎撃

ベガ側は唯一の無敵技であるスパコンのゲージをためるため、要所でヘッドプレスやデビルリバースなどの空中から攻める技を使ってきます。

ヘッドプレスに対しては、最初から来ることを予測できていれば見てから小昇竜拳の早出しで相打ち以上を取ることができ、大ダウンから強力な起き攻めを仕掛けることができます。

また、ヘッドプレスやデビルリバースは空対空を狙うこともでき、リュウのジャンプ中Pが非常にリターンの高い返し技として機能し、大ダメージ&大ダウンとなります。

ジャンプ中Pのリターンの大きさを考えると、先置き前ジャンプも十分選択肢としてありで、ベガが空中に浮いていたらジャンプ中P、そうでなければジャンプ大Kを出しておくことで、相手が最初からリュウのジャンプに張っていないとなかなかカウンターできず、おとがめなしの状況がよくあります。

ベガの上からの攻めにきちんと対処し、強力な起き攻めを仕掛けましょう。

サイコクラッシャーを上から潰すジャンプ大K

リュウのジャンプに対してベガのサイコクラッシャーがかみ合ったとき、リュウ側はジャンプ大Kを出すことでサイコクラッシャーの上に乗っかる形で一方的につぶすことが可能です。

タイミングが悪いとサイコクラッシャーに判定負けすることもあるのですが、リュウのジャンプ攻撃はベガの突進技に相性が良いということを理解すると、ジャンプ攻撃を適度に散らすことが非常に有効であると言えるでしょう。

リュウの強力な起き攻め

リュウは大ダウンを奪った際に非常に強力な起き攻めを仕掛けることができます。

ここがまさしくキャラ差としてよく表れている部分となっており、どんなに格上のベガ使いでも起き攻めをきちんと実践すれば必ず倒すことが可能で、動画の38:12~のハジリュウのラウンドでは、たった1発の昇竜拳のひっかけから一気にKOまで持っていく悪魔のような起き攻めの様子が動画に残されています(笑)

起き攻めのバリエーションは様々ですが、ここでは代表的なものを挙げていきます。

地上技の直重ね

ベガ側のスパコンゲージがたまっていないときはかなり安牌となる選択肢で、基本的にはダメージの大きい中ゴス2段目のみを重ねるのがリスクが小さくて良いです。

なお、この技は下に判定が強く、厳密に重なっていなくてもベガの暴れの中足に対しても一方勝ちできる技となっており、ベガ戦において非常に相性の良い技となっています。

これに対してベガが立ちガードをしてくるようなら、大ダウンを奪える中足ファイヤーというリターンの大きい選択肢が通るようになります。

また、かなり太い選択肢として密着中ゴス重ねがあり、この場合中ゴス>大足の3段コンボで火力が高くなります。

この時、最初から密着位置で仕掛けようとしてもバレバレなので、ベガ側の投げ間合い内を見据えてほんの少し距離をあけたところをスタート位置にして前進で近づいて狙うようにし、これに対してベガ側が投げ返しを狙うようだったら、後退して投げ間合いを外した状態で中足ファイヤーが裏択として機能するようになります。

表ジャンプ攻撃重ね

めくりにいけない時のリターン重視の選択肢になります。

基本的にはジャンプ中K重ねからの択になり、ジャンプ中Kから投げ、中ゴス、中足ファイヤーが基本となります。

投げは陣を押す選択肢として有効ですが、投げ返されたりジャンプ逃げされるリスクがあります。

中ゴスはリスクの小さい選択肢で、ベガ側が通常技で暴れていても中ゴスが一方的に勝ちやすいので、基本的にベガは立ちガードするしかないという点で相性が良いです。

中足ファイヤーは再度大ダウンを奪ってめくりに行ける最もリターンの大きい選択肢で、投げ返しやジャンプ逃げを読んでうまく機能させると非常に強力です。

このほか、ジャンプ小攻撃重ねからの択もあり、この場合は投げと小竜巻と中足ファイヤーの3つがあります。

ジャンプ小攻撃からの投げは間合いが離れていないため、ベガ側が余裕で投げ返せるのですが、その投げ返しを読んで小竜巻を至近距離で出すと、投げ返しで漏れた通常技を一方的に狩って大ダウンを奪えます。

一方で、その小竜巻を読んでバックジャンプ中Pを入れ込むベガ使いの方も存在し、バックジャンプ中Pは小竜巻をつぶす選択肢となっているので、このジャンプいれっぱで下段が空いたところに中足ファイヤーが機能するという構図になっています。

表ジャンプ攻撃からの起き攻めだけ見ても、リュウ側がかなりリターンで勝っていると言えるでしょう。

めくりジャンプ大K重ね

最もリターンが大きい大本命の起き攻めです。

ベガ側は無敵技が原則スパコン以外存在しないため、スパコンがたまっていない時はめくりに必ず付き合わないといけない制約があることと、めくりジャンプ大Kの表裏が非常に見えにくい上にコンボが入るとぴより寸前状態となり、ベガ側にとって非常に脅威となります。

ベガ側はセオリーとして基本的に表ガードを選択するので、まずは裏ガードになる打点を確認しておきたいところです。

なお、めくりからのコンボについては、ジャンプ大K>しゃがみ中P>大足の3段でダウンを奪ってから、表ジャンプ起き攻めでぴよりを狙うのが無難です。

よくあるジャンプ大K>しゃがみ中P>大昇竜の3段コンボは威力が非常に高いのですが、ベガ側が最初からジャンプいれっぱで逃げようとしているところにジャンプ大Kがしっかりと重ならずにジャンプ移行フレームでヒットしていた場合、仕様上しゃがみ中Pで空中食らいになってしまって大昇竜がもろにスカってしまい、手痛い反撃をもらってしまいます。

この仕様を考えると、リスクの小さい大足締めのコンボからぴよりを狙う方が良いかと思います。

一方、大ダウンの取り方によってはめくりジャンプ大Kが表裏を振れる打点で重ねられない状況もあります。

そういう時は、表ガードされる打点で重ねてからひっぱり投げと中ゴスと中足ファイヤーの3択に持っていくと良いです。

中ゴスに関してはめくりジャンプ大Kの後は密着状態となるため、中ゴス>大足の3段コンボから表ジャンプの起き攻めが継続します。

ひっぱり投げや中ゴスに対して投げ返しや投げ受け身を兼ねた通常技暴れを狙ってくるようだったら、ガード硬直をひっぱってから中足ファイヤーが機能するようになり、こちらも大ダウンから再び起き攻めを仕掛けられます。

ベガ側にとって非常に脅威のある起き攻めなので、リュウ側はきちんと読み合いを理解して正解の択を選びたいところですね!

画面端の鳥かご

リュウの王道の攻めである画面端での波動連打による鳥かごモードですが、注意点があります。

まず立ち位置なのですが、ラウンド開始の開幕位置を目安にし、前飛びされても頭上を越える=手痛いコンボが入らない位置を意識する必要があります。

次に、セオリーは小波動連打なのですが、前述の立ち位置だと小波動はベガの立ち大Kのカニで相打ちを狙われやすいです。

また、バックジャンプで小波動をしのがれた場合は波動拳がギリギリ画面から消えていないタイミングでベガ側の突進技の方が先に出せてしまうため、波動連打しようとしても切れ目に貫通してしまいます。

これらを考慮すると、鳥かごだけで完封するのは個人的に非常に難しいのではないかと考えています。

総評

苦手なプレイヤーが多いとされるベガ戦。

今回はベガ vs リュウ戦に注目してコンセプトマッチを行いました。

リュウ側がキャラ勝ちしている部分が非常によく出る組み合わせで、一度のダウンから一気に体力を奪えるので、自分もリュウを使っていてかなり立ち回りやすいと感じています。

ぜひ今回の記事を参考に、ご自身の立ち回りの改善につなげていただけますと幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございます!