第7回スト2HD10先イベント「タサカ(キャミィ)vs ギー(ケン)」を行いました。
今回はその振り返りを行っていきたいと思います。
なお、これまでのスト2HD10先イベントの結果についてはこちらの記事をご覧ください!
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Contents
大会動画
試合前インタビュー→試合→感想戦の流れとなっております。
非常に熱い試合内容となっておりますので、ぜひご視聴くださいませ!
試合の流れ
スパ2Xにおいてお互いいい勝負であると言われながらもケン側が非常に難しいカードとされるキャミィvsケン。
波動拳の発生がリュウよりも遅く、またファイヤー波動のようなダウン性能を持たないため、キャミィ側が接近して中足による牽制モードに入られるとケン側はかなり窮屈な状況に陥ってしまいます。
一方、中間距離ではケン側は波動昇竜モードで有利に立ち回ることができ、キャミィ側も簡単には近づけない構図となっています。
ポイントとなる部分を取り上げていきます。
キャミィの中足モードに対するケン側の対策
キャミィ側が近づいた際の立ち回りの基本となるのが、目の前でスカるぐらいの絶妙な位置での中足牽制モードです。
キャミィの中足は発生も戻りも非常に速いため、ケン側はむやみに通常技を出しても潰されてしまいます。
また、前述のとおり波動拳で押し返そうとしても、波動拳の発生の遅さで相打ち以上を取られやすく、仮に波動拳を当てたとしてもリュウのファイヤー波動のようなダウン性能を持たないため、再度接近戦のプレッシャーを受けることになります。
ケン側にとって厳しい状況となっているのですが、キャミィ側も中足を当てにいかず目の前でただ連打しているだけでは直接ダメージには結び付きませんので、ここの読み合いを回すことが重要となっています。
ギーさんが用意していた選択肢で目立ったものは「踏み込み足払い波動拳」「前ジャンプ」「前進ガード」「地上竜巻からの投げ」でした。
踏み込み足払い波動拳は、キャミィの前進にうまく挟み込むように中足を出して波動拳とセットで陣を押し返す選択肢となっています。
この選択肢で距離をある程度離した後、ケン側は最速で波動拳を出すか相手のジャンプの様子見をするか、はたまた踏み込みから再度陣を押し返すかといった形で読みを回すことができます。
前ジャンプは、キャミィが地上戦を意識して前進している時や中足連打に気を取られている時に奇襲で仕掛ける選択肢となっており、ジャンプ大Kをガードさせることができれば大足波動で大きく陣を押し返すことができます。
前進ガードは、キャミィの中足連打モードに対してあえて前進してガードすることで距離を少し離す選択肢で、ガード後は再度目の前で中足を連打される位置に接近されるまでの間、ワンクッション読み合いを仕掛けることができます。
地上竜巻からの投げは、中足連打に気を取られているキャミィに対して奇襲で竜巻を出して中足を避けながら接近し、ごちゃった所に投げを仕掛けてカウンターを決める選択肢となっています。
重要なのは、いずれにしても目の前まで接近されてからのキャミィの中足連打は厳しいのですが、これらの選択肢をうまく使うことでキャミィが目の前の位置まで近づく前にもうワンクッション防衛ラインを作って読みを回すということで、ギーさんはこの点をしっかりと実戦で意識して立ち回っていたので、簡単に懐に入らせない展開をうまく作れていました。
フーリガンの狙いどころとケン側の対応
キャミィのフーリガンは相手の防御行動を崩したり奇襲として非常に強力な必殺技です。
フーリガンの狙いどころとしては大まかに2パターン存在します。
1つめは近距離でのフーリガンです。
前述の中足モードの距離まで入らせる前にケン側は押し返しのために踏み込み足払い波動を狙うのですが、その踏み込みに対してフーリガンを仕掛けて足払いをスカしながら投げるのが主な狙いとなっています。
これについては、ケン側は様子見を挟むことでフーリガンへの対応が可能ですが、見てから昇竜拳を入力するのはかなりシビアなため、しゃがみ大Pやバックジャンプ大攻撃でカウンターを取る形が基本となります。
2つめは中間距離でのフーリガンです。
中間距離でのフーリガンはケンの波動拳の牽制を飛び越えながら投げることができ、前ジャンプの軌道がフワっとしているキャミィにとって非常に有効な選択肢となります。
これについては、ケン側は様子見を挟むことで同じくフーリガンへの対応が可能ですが、前述のパターンとは異なりフーリガン着弾まで距離があるので、見てから昇竜拳で大ダウンを取る理想的なカウンターが現実的となってきます。
波動拳でキャミィを動かす
ケンの波動拳はリュウとは異なり発生が遅く、またファイヤー波動のようなダウン性能はありません。
しかし、中足モードの位置まで近づかれる前であれば波動拳は十分機能し、波動拳を撃つことによってキャミィ側に前ジャンプをさせたり、前進させにくくしたりすることができます。
キャミィを動かすことができるということは、そこに対して波動拳を撃たずに様子見を混ぜることで裏択を通すことも可能となり、相手の動きをコントロールできればキャミィの前ジャンプに昇竜拳でカウンターを取って起き攻めのめくりを仕掛けたり、前進を止めたキャミィに対して踏み込み足払い波動で大きく陣を押し返したりといったことができます。
飛び込み3段をもらうぐらいの近い位置ではつい委縮して波動拳を撃たなくなる方がいますが、その位置はキャミィ側も飛びを昇竜で落とされたらめくりから即死もあり得るわけで、ここは人読みの強さが大きく出てくる部分と言えるかと思います。
連戦の中で相手の動きをコントロールして択を通す
これまでの内容から、ケン側の立ち回りがかなり難しい組み合わせとなっていますが、読み合いのじゃんけんが成立している部分は間違いなく存在し、連戦の中で相手の行動に対して読みをうまく回し、布石を作りながらここぞいうときに択を通す力が問われます。
これは格ゲーの強さの本質といえる部分でなかなか身につけるのは難しいところではありますが、相手の選択肢に対して裏択(カウンター)の手をきちんと用意しておき、相手の動きを自分がコントロールしてここぞというときにきちんと制する力が問われます。
ケン側にとっては得意な力押しがなかなか通らないかなり特殊な組み合わせと言えるキャミィ戦ですが、きちんと立ち回りを考えて取り組めば、波動拳の撃ち方1つを取ってもキャミィ戦で得られるスキルはかなり大きいのではないかと思います。
総評
今回は、中部キャミィ使いのレジェンドプレイヤーであるタサカさんと、関東の強豪ケン使いであるギーさんの2人で10先イベントを開催しました。
読みを回して相手の動きをコントロールするという格ゲーの難しいところでもありおもしろいところがよく出ていた試合内容で、特にケン使いの方にとっては参考になる部分が多かったのではないかと思います。
イベント開催にあたって快く引き受けてくださいましたタサカさんとギーさんには本当に感謝しております。ありがとうございます。
そして、タサカさん10先イベント見事勝利おめでとうございます!
今回もイベント開催にあたってたくさんの方にイベント告知を拡散していただき、またご視聴くださいましたことに深く感謝いたします。本当にありがとうございました!
スト2HDでのイベントについては今後もできる限り間を空けずにまた行っていきたいと思います。
内容が決まり次第また告知させていただきますので、そのときはぜひ拡散およびご視聴の方よろしくお願いいたします!