第5回スト2HD10先イベント「永田正月(S本田)vs キケン(ケン)」を行いました。
今回はその振り返りを行っていきたいと思います。
なお、これまでのスト2HD10先イベントの結果についてはこちらの記事をご覧ください!
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Contents
大会動画
試合前インタビュー→試合→感想戦の流れとなっております。
非常に熱い試合内容となっておりますので、ぜひご視聴くださいませ!
試合の流れ
スパ2Xにおいてキャラ差のある組み合わせの代表格といえる道着対本田の構図ですが、今回はS本田vsXケンということで、ひとたびS本田が勝負の間合いまで近づくと一気にプレッシャーを与えられる試合展開となり、一筋縄ではいかない組み合わせとなっております。
ポイントとなる部分を取り上げていきます。
ケンの遠距離での波動モード
ケンの立ち回りの基本となるのが遠距離での波動モードとなります。
原則大波動を撃ち続けるのがセオリーとなっていますが、時折フェイントを混ぜながらタイミングを考えて小波動を撃つと、本田側の先読みのジャンプに対して踏ませることができます。
しかし、小波動は張られると垂直ジャンプで避けられやすいという弱点があり、そのまま距離を開けたまま避けられると画面上にまだ弾が残っているために次の波動を撃てない時間ができてしまい、本田側に間合いを詰められるきっかけにされます。
小波動を撃った際には追いかけるように前進すると、実戦上は本田の垂直避けの着地際に大足先端ガードが確定しています。
追いかけ大足が遅れると本田側は小Pで割り込むことができますが、無理に割り込もうとすると小Pの発生中に大足の攻撃判定が先に届いてダウンを取れるので、基本的にはガードするしかないと思われます。
ただし、この場合も画面に弾がまだ残っているので大足キャンセル波動は出せません。
大足ガード後はお互い微妙に近い間合いとなっているので、ケン側はいったん仕切り直しのバックジャンプから波動を撃つか昇竜などの対空で待つかの選択肢が考えられます。
一方、大波動のみでひたすら押す場合、本田は見てから大波動を避けるのが困難なので、ガードで様子見をしつつ先読みジャンプで距離を詰めるのが基本となってきます。
この先読みジャンプにフェイントを絡めた小波動や、昇竜拳および大足対空を機能させたいところですが、対空を取ろうと様子見しているときに本田側の前進を許してしまうと一気に危険な間合いに入ってしまうため、恐れずに波動を撃たなければならないのに対空も狙いたいというジレンマが発生します。
本田側が波動拳のタイミングの癖を読んで前飛びを通す
前述の波動がらみの戦略に対して、本田側は小波動の避けに意識を集中して垂直避けをしつつ相手に波動拳を撃たせ、情報収集しながら飛び込めるタイミングを把握することが重要です。
博打で飛ぶのではなく、小波動から仕切り直しのバックジャンプ直後に相手がいつ波動拳を再度撃つか、また大波動をどれだけしつこく撃ってくるかを試合中につかんでいると、根拠のある前飛びができるようになります。
本田側が前飛びを通した後の駆け引き
本田が勝負の間合いまで近づいた状況です。
ここからはX本田とは異なり、S本田ならではの小P>張り手や払い蹴りを絡めた強力な横押しのプレッシャーに対してケン側がいかに対応するかの駆け引きが発生します。
ケン側の切り返しとして使う主な技は昇竜拳、踏み込み大足、しゃがみ中P、波動拳、前飛びなどがあります。
昇竜拳は張り手や払い蹴りのタイミングに合わさればカウンターでヒットしますが、S本田の小P先端には食らい判定が存在しないため、小Pを出している場面で不意に昇竜拳を出すと空振ってしまい、着地硬直に小P>張り手の2ヒットコンボをもらってしまいます。
一方、小Pでの様子見に対しては踏み込み大足が狙えます。
ただし、これも踏み込みに張り手がかち合うと大足を出せずにそのままダメージをもらってしまいます。
しゃがみ中Pは先端に食らい判定がないことを利用し、本田の当てに行く張り手や前進を止められますが、昇竜拳および大足はヒットするとダウンを奪えて陣を押し返せるのに対し、しゃがみ中Pはヒットしてもダウンを奪えないので、これだけだとS本田の横押しプレッシャーが継続してしまいます。
波動拳は本田が牽制で相手の暴れを待っているときに出すとヒットさせられますが、ケンの波動拳はリュウと違って発生が遅く相打ちを取られやすいという弱点があるため、張り手や払い蹴りで一方負けすることもそれなりにありますし、相打ちでもかなりダメージ負けしてしまいます。
ケン側が切り返しで技を出しても実際かなり不利な読みあいを強いられるので、うまく隙を見て前飛びをする選択肢もあります。
これには2パターンあり、前飛びからジャンプ大Pを出して大足波動で陣を押し返す方法がありますが、本田が張り手を出している最中以外の自由に動けるタイミングの時は立ち大Pのチョップで返されてしまいます。
もう1つは、前飛びから空中竜巻で反対側に逃げるという選択肢がありますが、これも警戒されていると裏に着地した際に反撃をもらってしまいます。
無理やり位置を入れ替えるまではいいものの、もらう反撃ダメージが安くなければやはりこの選択肢も万能とは言えません。
10先バトルの中で読みを回して行動を通す
これまでの内容から、ケンもS本田も読みあいのじゃんけんが成立している組み合わせとなっているので、10先という中期的なバトルの中で相手の行動に対して読みをうまく回し、布石を作りながらここぞいうときにその選択肢を通しきる力が問われます。
これは格ゲーの強さの本質といえる部分でなかなか理解しにくいところかもしれませんが、相手の選択肢に対して裏択(カウンター)の手をきちんと用意しておき、相手の動きを自分がコントロールしてここぞというときにきちんと制する力がトッププレイヤーに対抗するためになくてはならない要素であると個人的に考えています。
参考になるかはわかりませんが、動画を1つ公開させていただきます。
自分のサブケンの動きを見て、無茶なことをやってるだとか適当なことをやってると思う方もいるかもしれません(←事実そうだと思います笑)が、読みを回すということを1人でも多くの方に理解してもらいたい思いがありますので、はずかしながら公開させていただければと思います。
永田さんごめんなさい(汗)
総評
今回は、スト2そのものと言われるぐらいの偉大なトッププレイヤーである永田正月さんと北海道プレイヤーのエースの1人であるキケンさんの2人で10先イベントを開催しました。
読みを回すという格ゲーの難しいところでもありおもしろいところがよく出ていた試合内容で、実況と合わせながら何度も見ていただければ、スト2の深さをよく理解できる素晴らしいイベントになったのではないかと個人的に非常に満足しております。
イベント開催にあたって快く引き受けてくださいました永田正月さんとキケンさんには本当に感謝しております。ありがとうございます。
そして、永田正月さん10先イベント見事勝利おめでとうございます!
また、急遽実況役を引き受けてくださったゲストのKKYさんにも感謝を申し上げます。
今回もイベント開催にあたってたくさんの方にイベント告知を拡散していただき、またご視聴くださいましたことに深く感謝いたします。本当にありがとうございました!
スト2HDでのイベントについては今後もできる限り間を空けずにまた行っていきたいと思います。
内容が決まり次第また告知させていただきますので、そのときはぜひ拡散およびご視聴の方よろしくお願いいたします!