3月17日に東京で格ゲー大会「ストフェス」が行われ、スパ2X部門で参加してきました。
今回はそのときの様子や結果について振り返って行きたいと思います!

ストフェスとは

「ウメハラがぁ!」の電波実況でおなじみの、がまの油氏が代表となって活動している「ボタンマッシャーズ」という団体が運営をし、ストフェス実行委員会として各タイトルの著名人であるジャイ氏(2X)、version氏(ZERO3)、マッチ氏(3rd)が主催となって行われた大規模なオフラインゲーム大会イベントです。
ゲームタイトルはカプコンが誇る格ゲーの代表作である「スーパーストリートファイター2X」、「ストリートファイターZERO3」、「ストリートファイターⅢ 3rd Strike」が選ばれました。

今回特徴的だったのは、アーケード筐体を用いた大会ではなく、PS4版の家庭用ソフト「ストリートファイター 30th アニバーサリーコレクション インターナショナル」を用いたオフライン大会であるということです。
最初この大会の告知を見た時に、正直自分は頭の中で「家庭用ソフトで大会だと少々盛り上がりに欠けるのではないか?またゲーム自体に操作面でのラグがあって実機のような動きが難しいので、実機プレイヤーにとってもあまりよろしくないのでは?」という懸念がありました。
しかし、ジャイさんとのお話の中で共感できたことが、「いわゆるアーケード筐体を会場に運び込んで大会を行うことは非常にコストがかかることで、今回のような家庭用ソフトであれば気軽に大会を行うことができる。また、格ゲーの家庭用ソフトがかなり普及したおかげで、近所にゲーセンがない人でも家で格ゲーをプレイすることができるようになったし、表向きで普段ゲーセンでプレイはしていないが家庭用メインでプレイしている潜在的なプレイヤー層がたくさんいるはずだ。だから家庭用にシフトしていくことは業界にとってはむしろ良い方向に進んでいるという言い方ができるのではないか?」という指摘です。
このお話を聞いて家庭用ゲームの大会の魅力や可能性に興味を持ったので、自分も参加を決意しました!

エントリー数は自分の想定をはるかに超える勢いで増え、何人ものプレイヤーがメインタイトル以外にも掛け持ちで他タイトルにエントリーしたこともあって、3タイトルでの参加プレイヤーが260人にも達しました。
他ゲープレイヤーとの交流も図れますし非常に良いことですね!

大会ルール

個人戦2先ダブルエリミネーション形式。
下記に明記がない場合、基本的にはデフォルトを基準とします。
画面設定はフル。画面フィルターはOFF。
ステージはランダムセレクト。
1P/2Pは原則トーナメント上位が1Pとします。
2先の試合中は負けた側のみキャラ変更可能。
ZERO3、3rdの勝った側はISM、およびスーパーアーツの変更可能。
Xは豪鬼使用不可。Sキャラ使用可。ターボ2。
ZERO3はターボ2。

というルールが公式から発表されました。
ダブルエリミネーション形式というのは、1回負けてしまっても敗者復活でもう一度だけチャンスがある形式で、計2回負けてしまうとそこで大会終了となります。
最近のeスポーツの大きな格ゲー大会でもこの形式が多いですね。

大会進行

このように各プールごとにモニターとアケコンが用意されており、スタッフの指示にならって試合が行われていきます。
決着がついたらそれをスタッフに申告し、スタッフが次の試合へと進行して選手を誘導するという形で非常にスムーズに進んで行きました。
また、試合の結果はリアルタイムでネット上のページにも共有され、動画配信の観戦者が進行状態を把握できるようになっています。

さて、自分はと言いますと、ラウンド1のプールを無事全勝で通過し、ラウンド2のプールで関東屈指のガイル使いであるこたかさんにあと一歩及ばず負けてしまいますが、Losersでなんとか勝ち上がります。
ラウンド3のトップ8まで残り、農業さん、ジャイさん、cloiwanさんに勝利し、Losers Finalまで残ることができました。
この時点でベスト3は確定という状態です。
一方、Winners Finalへは関東屈指のフェイロン使いであるそうぞうさんと、ラウンド2のプールで自分を打ち負かしたこたかさんが勝ち進みました。

これで残す試合はWinners Final、Losers Final、Grand Finalのみとなりましたが、ここからは檀上で配信画面に映しながら行われるということで俄然気合が入ってきました!

エキシビジョンマッチ

各タイトルにベスト3が出そろった段階で、スペシャル企画としてエキシビジョンマッチが行われ、各タイトルの著名な強豪プレイヤーによる熱いバトルが繰り広げられました!

どのタイトルも非常に見応えのある試合内容で楽しかったです!

Losers Final

Winners Finalでは3-2でこたかさんが勝利し、Losers Finalではそうぞうさんと対戦することとなりました。

自分のメインキャラクターであるディージェイは、そうぞうさんのメインキャラクターであるフェイロンに非常に相性の良いキャラとなっているため、そうぞうさんは初戦にサブキャラのガイルを出してきます。
しかし、比較的ガイル戦の経験が多い自分だったので、流れに乗って一気に1試合目をとります。

2試合目、そうぞうさんはメインキャラのフェイロンを出してきます。
しかしやはりキャラ差が大きく出る展開となり、コンボミスなどをするもののきっちりと2試合目も取ります。

3試合目、そうぞうさんは再びフェイロンを選択。
そうぞうさんの粘り強い攻めで画面端に追い詰められますが、それでも最後の一手が及ばず命拾いする展開に。
結局相性が大きく影響してしまう内容となって3試合目も取ります。

結果は3-0で自分が勝利し、LosersからついにGrand Finalへと進出しました!

Grand Final

Grand Finalでは奇しくもラウンド2のプールで自分を打ち負かしたこたかさんと再戦する形となりました。
こたかさんがWinners、自分がLosersでのGrand Finalとなりますので、自分がこたかさんに3本先取で一度勝ってもリセットとなり、もう一度こたかさんに3本先取で勝って優勝という形となります。
一方、こたかさんは自分に3本先取で一度勝てばそのまま優勝となります。

こたかさんがWinners、自分がLosersでの1試合目。
基本的にはソニックとエアスラをお互い撃ち合って様子見し、ディージェイ側はスライディングなどで少しずつ陣を押していき、ガイル側はそれを阻止するために中足などで応戦する展開となります。
しかしこたかさんのディージェイ戦の強さは本物で、なかなかディージェイが攻められるような状況を作らせません。
それでも自分の武器であるエアスラ最速連射でこたかさんの手堅いガイルを動かすことに成功し、前飛びをジャックで対空して有利な展開にもちこみ、1試合目は自分が取ります。
この勝ち方はかなり手ごたえを感じるもので、しっかりと動けているなと試合中冷静に自分を分析できていました。

2試合目。
お互いじりじりした展開が続きますが、画面端に追い詰めて手癖で不用意に撃ったエアスラに前飛びを合わされて3段コンボを決められて1本落とします。
しかし、自分の中ではこれは必要経費であり、次飛んできたら逆に痛いカウンターを決めるぞと言うぐらいの気持ちでひよらず同じ勢いのまま画面端で攻め切り1本取り返します。
3ラウンド目ではエアスラの高速連射に対してついにこたかさんが前飛びをやや多用し始め、結果的に通されてしまいましたが、ガイルを動かすことに成功しているので自分の中ではOKという感じでした。
体力的には結構差がついてしまったのですが、こたかさんが守りのスタイルに切り替えて後退したとこをを強気に攻め、投げ3連発で完全に意表を突く形で大逆転。
2試合目も自分が取ります。

3試合目。
またしても画面端に追い詰めてからの手癖のエアスラを前飛びされ3段コンボをもらってしまいます。
これが致命傷となってラウンドを落とし、流れを断ち切られたかのごとく次ラウンドもいいところなく落とし、3試合目はこたかさんが取ります。
二度同じ飛ばれ方をされたのは反省しないといけないところですね・・・

4試合目。
一進一退の攻防が続きますが、少し自分の我慢が足らずに自ら崩れていく展開に。
それでも要所では冷静に弾を撃ちながら相手を動かし、前飛びにジャックを合わせるなどまだ冷静に立ち回れています。
しかし3ラウンド目は完全に焦りから雑な攻め方をしてしまい、結局4試合目もこたかさんが取ります。

運命の5試合目。
悔いのないようにやはりここでも強気のエアスラ連射をしつつ、少し飛ばれ気味だったのを意識して引きエアスラ(少し後退して相手の前飛びにエアスラを踏ませる)を使います。
これが見事にヒットし、そこからディージェイ伝家の宝刀のめくりマシンガンコンボで一気に勝負を決めて1ラウンド目を取ります。
2ラウンド目も勢いに乗ったまま画面端へ追い詰め、ついに2度通されていた手癖のエアスラに対しての前飛びを今度はジャック対空することに成功し、大ダメージを与えます。
最後は投げを匂わせた状態で前歩きから冷静にしゃがみガードで様子見し、つられて撃ってしまったサマーを投げて勝負あり。
5試合目は自分が取りました。

結果2-3で自分の勝利となり、こたかさんを同じLosersに引きずりおろしてリセットとなりました!
泣いても笑っても次の3本先取のセットで勝敗が決まります。

リセットからの1試合目。
お互いの読み合いがそろそろ1周するかなというタイミングですが、こたかさんの堅実な立ち回りと要所で見せる前飛びがすべてかみ合い、いいところなくこたかさんがあっさり1試合目を取ります。

2試合目。
自分がやや有利な展開からこたかさんの切り返しの攻めをことごとく潰す展開に。
まず1ラウンド目は自分が取ります。
2ラウンド目も優勢に試合を進め、画面端でかなりのダメージを取ることに成功。
大幅なリードを取れたので無理はせずに後退しながらエアスラを適度に撃つモードに変更し、そのまま2ラウンド目も勝利。
2試合目は自分が取り返します。

3試合目。
スライディングでダウンを奪ってからの安飛びにこたかさんがダブルサマーを出すもガード、その後ジャックからスパコン追い討ちまで決めて優勢の状態に。
そこからはやはり安全に下がりながらエアスラを撃ち、1ラウンド目を取ります。
2ラウンド目はお互い一進一退の展開に。
自分の攻めに対してこたかさんも負けじとサマーで切り返すなど、お互いの意地がぶつかる中、最後にこたかさんが自身の得意技としているこたかスペシャル(裏拳でディージェイのエアスラの出掛かりを殴り、相打ちでダメージ勝ちするテクニック)が逆に自分のスライディングとかみ合ってしまい、ディージェイが有利な展開に。
最後はめくりからの投げで勝負あり。
3試合目も自分が取ります。
この時点で自分が優勝リーチということになります。
あと1勝・・・!

優勝にリーチをかけた状態での4試合目。
こたかさんの粘り強さがすさまじく、堅実な立ち回りのプレッシャーで自分から崩れていく展開となります。
結局終始こたかさんの守りを崩すことができず、あっさり立て続けに2ラウンド取られて4試合目はこたかさんが取り返します。
これで2-2となり両者優勝リーチという激熱の展開に・・・!

お互い優勝をかけての最終試合。
相変わらずこたかさんの守りはかたく、やっとの思いで画面端に追い詰めたもののスライディングにサマーを合わせてくるなどここぞというところでこたかさんの読みと集中力が光ります。
体力リードを取られた状態で残り10カウントと万事休すかと思われましたが、ここでリフトアッパー裏切りを狙った起死回生の前ジャンプ中P>立中P>小ソバットの3段が見事にヒット!
自分が大逆転勝利します。
2ラウンド目も冷静にエアスラを撃ちつつ攻めるタイミングをうかがいます。
途中スライディングでこたかさんの前ジャンプをくぐって画面端に投げたのですが、そこからボタンを間違えて立中Kを出してしまうという痛恨のミスを犯します。
結局これが原因で攻めが中断されてしまい、もったいない負け方をしてしまう形でこたかさんが取り返します。
最終ラウンド。焦りから不用意に攻めたところをことごとく対応され、一気に体力を半分減らされる展開に。
それでもただでは倒れないぞと思って冷静に今できる精いっぱいの立ち回りで応戦しますが、序盤の体力差が響いてしまい、最終ラウンドはこたかさんが勝利となりました。

結果は3-2でこたかさんの勝利となり、こたかさんの優勝が決定しました!

大会結果

・スーパーストリートファイター2X
優勝:こたか商店。/準優勝:ハジ/3位:そうぞう

・ストリートファイターZERO3
優勝:いがりリュウ/準優勝:VER/3位:だーよし

・ストリートファイターⅢ 3rd Strike
優勝:トミナガ/準優勝:PGW|はやお/3位:ヒロユキ

結果は以上の通りとなりました。
写真は優勝されたお三方のソニックブーム(笑)
優勝おめでとうございます!

総評

今回の大会は家庭用ゲームで開かれるということでどうなるのかなと興味深々で参加したのですが、結果は本当に大盛り上がりでしたね!
普段ゲーセンであまりプレイしていないけど家庭用でよくプレイしているプレイヤーの方もたくさん参加していましたし、実機の強豪プレイヤーもラグの影響で完璧に普段の動きは出せないまでも力を存分に発揮できていたのが印象的でしたね。
自分はもともとネット対戦メインのプレイヤーだったので、こういうラグにはある程度慣れているということもあってかなり有利だったのかなという感じですが、驚くべきは対応キャラのガイルを使うこたかさんが実機と遜色がほとんどないぐらい強かったことですね。
自分は惜しくも準優勝で終わってしまいましたが、本当に貴重な経験をさせてもらいましたしすごく楽しいイベントでした!
ちなみに自分は日帰りで飛行機の時間が迫っていたので、自分の試合が終わってすぐに会場を出ないといけない羽目に(涙)
写真撮影に入れなかったのが心残りですね・・・

大会運営の方々、大会および野試合で対戦していただいたすべてのプレイヤーの方々、本当にありがとうございました!
また家庭用ゲームで大会をぜひ開いていただけるとうれしいですねー